2017年5月31日水曜日

木造5階建てマンション

今日で5月も終わります。5月だというのに30℃を超えた日が数日ありました。4月になったり7月になったりと気温の変動が急激でした。お寺は今日で冬服が終わり明日からは夏服となります。その時の気温には関係なく、一斉に衣替えとなります。ストーブから扇風機に代える時期でもあります。今日やっとストーブを1個を除き全部しまいました。13台もあると一日仕事です。例によってポンプで灯油をすべて抜き取りました。こうすることによってストーブが長持ちします。ストーブの故障原因はほとんど灯油の劣化による点火部品の故障です。付属のポンプで最後まで灯油を抜くことが大切です。

話しは変わりますが、8月に新潟で木造5階建てマンションが完成します。今までは耐火基準をクリアできず5階以上の建物は出来ませんでしたが、耐火柱の完成により14階までの建物が木造で作られるようになりました。今までは鉄筋か鉄筋コンクリート造り以外はダメでしたが、耐火木材の完成により可能となりました。

これからは木造建築のラッシュになるような予感がします。
 

2017年5月30日火曜日

本能と理性

hasunohaの相談で一番多いのは不倫です。なぜそうなのでしよう。人間も動物の一種です。動物の一番の目的は種族保存の本能です。本能とは、動物の行動を指す概念として遺伝的、生得的に備わったある行動へと駆り立てる性質のことを指します。ですから、自分で考えた結果の行ないではないという事です。ただし、これは犯罪行為の免罪符として言っているのではありません。

理性は、脳の情報処理機能としてはゆっくりと働き、これまでに獲得した経験による知識や感覚器官からの情報をもとに長期的な利益を勘案することができる機能であり、ある程度時間的余裕がなければ生まれて来ないものです。

犯罪史上を見ると、カッとなって起こした重犯罪が多いことに気付きます。理性を働かせていれば防げたと思います。そこで提案です。理性が働くまでに時間がかかるなら、その時間を作ればいいのです。不自然でない時間は、トイレタイムです。ですから、カッとなったときや頭が真っ白になったときは、トイレに行きましょう。トイレに行くことを拒むことはまずありません。
尿意がなくともまずトイレです。このことを覚えているだけで人生が変わります。

2017年5月29日月曜日

精神疾患の多くは流行病?

お坊さんの人生相談であるhasunohaで回答していますが、新しい職場になじめないとか、人間関係がうまく行かない、心を許せる友達が出来ない、自分に自信が持てないなどの相談が多いと感じています。

そして自らを発達障害ではないだろうかと言われる人も目立ちます。精神科医樺沢紫苑さんは、精神疾患には流行があると言われています。確かに精神的不調を持った人は、いつの時代でもいますが、そういう人がテレビやネットで仕入れた情報に左右されるため、発達障害や新型うつ病などの患者が激増するのだそうです。典型的な精神疾患である両極性障害や統合失調症と違って、正常な人と精神疾患の人との間に存在する人たちが、流行に乗ってしまうことにその原因があると言います。

樺沢医師は精神疾患は病気ではなく、正常な心理防衛反応だと言います。ある意味で緊急停止装置らしいです。これ以上放置すると心も体もボロボロになり、生きて行けない状態になるのを食い止めるためのものだと言います。その装置が発動する前に何とかすることが必要なのです。
 
 

2017年5月28日日曜日

清掃奉仕活動


 
 
 

 
今では恒例となりましたが、昨日ご門徒の皆さんのボランティアにより境内墓地の清掃活動を行なっていただきました。本当にありがとうございました。今年は4月まで気温が低かったので例年より草が少ないと思っていましたが、5月の暑さで急激に草が伸びました。そのため例年並みの草の量となりました。雑草の中でもはびこるのはドクダミ、スギナ、タンポポです。生命力が強いのでしょうが、三種類とも薬草としても知られています。

ドクダミは十薬と言われる生薬名があるほど有名な薬草ですが、中でも体内にある老廃物や毒素を体外に排出するとうデトックス作用があります。スギナは一番生命力の強い植物で、万能薬ですが、特に糖尿病、リウマチ、肝臓病に効果があると言われています。タンポポの根には、主に、胆汁分泌の補助、肝臓系の機能促進などがあり、葉には胆石の解消、むくみや痛風、関節炎の改善などに効果があります。草取りでは嫌われ者ですが、手間さえ惜しまなければそれぞれに大変な効能があります。世の中にあるものは、それぞれの役割があり無駄なものは一つもないと思います。
写真をご覧いただくと分かるように、すっきりした境内墓地となりましたが2か月もするとまた草ぼうぼうになります。お盆前には2回目の草取りをする予定です。

2017年5月27日土曜日

理想の寺院経営2

今日は護持会総会と境内清掃奉仕活動がありました。内容はあらためて書くとして、総会の参加者が少ないのが気がかりです。清掃活動には3割弱の方が参加されますが、総会には1割強の方の参加しかありません。委任状は事前にいただいているので、成立には支障はありませんが、やはりもっと多くの方に参加いただきたいと思っています。参加者を増やすのも寺院経営強化の一環だと思います。

昨日の続きです。世襲ではなく一般募集で寺院後継者を見つけた成功例があります。年俸一千万での募集でした。退職金も年60万円の積み立てです。30年勤めれば1,800万円の退職金です。ガソリン代、通信費、水道光熱費も宗教法人が6割負担です。

その裏付けとなる収入の確保は、新規加入の門徒さんからは50万円の加入金を預かります。納骨堂は全門徒が一区画を50万円で購入する。葬儀のお布施は30万円以上、法事のお布施は3万円以上です。これらを門徒さん主導で決められたそうです。
この発想の始まりは、門徒さんの危機感から始まったという事です。お寺は門徒全員のものだという意識から始まったようです。もちろん寺院会計はガラス張りです。ここまで来ると住職は雇われ社長のような感じになりますが、門徒主導でここまで出来れば立派ですね。

2017年5月26日金曜日

理想の寺院経営

実際に実践しておられるお寺さんの例を真似て、理想の寺院経営について考えて見たいと思います。これは水月昭道さんの著書「お寺さん崩壊」を参考にしています。

一つは世襲制を見直そうというものです。浄土真宗では親鸞聖人の時代から世襲制を踏襲して来ましたが、明治時代の法改正によりどの宗派の僧侶にも妻帯が認められるようになりました。それを機に宗派を問わず世襲制が広まりました。世襲制にも良いところと悪いところがありますが、現代は跡を継ぎたくないという話しもよく聞きますので、広く公募するという方法も考えなければなりません。その場合は、公募社長のように応募したいという気持ちにさせる仕掛けが必要です。

二つ目は、お寺だけで充分食べて行ける仕組み作りです。夫婦子供二人で生活していくためには、年収ベース手取りで最低でも500万円は確保したいところです。世襲でないという事になると、二世代同居という事は難しいので、住職退職後の住居も含め事前に考えておかなければなりません。三つ目は減価償却費の考え方を寺院会計に導入することです。二億から三億という本堂建築費をその時の檀家組織だけで担うことは出来ません。少なくとも三世代程度の計画を持って置くことは必要だと思います。明日に続く 

2017年5月25日木曜日

金融機関の名義変更

どこの団体でも会計担当が代わるので名義変更をしたいという事はあると思います。町内会では同じ通帳を使い担当者の氏名だけ金融機関で変えてもらっています。一つの通帳で3回目の名義変更ですので訂正した名前も入れると三人の名前が載っています。
鳥取因幡組の通帳も名義変更しましたが、ゆうちよ銀行だけは変更できませんでした。変更した会議の議事録を持って来てほしいという事でしたから、会計担当が変わるという事を承認してもらった定例組会の議事録を持って行きました。そうすると今度は新しい人の住所が議事録にないということで受け付けてもらえませんでした。寺院名簿に住所が載っているのでそれを提出しましたがダメだという事でした。一般的に会議の議事録に住所は載せないと思います。いろいろやり取りしましたが、名義変更はややこし過ぎるという事で、代表者名で新しく通帳をつくることになりました。銀行では名変可能で郵貯ではダメというのが理解できませんでしたが、そのあたりは統一して行かないとダメだと思いました。何を根拠にしているのか分かりませんが、ゆうちょ銀行は前身にこだわりすぎているのではないかと思いました。

2017年5月24日水曜日

アートたけしの色



今日は午前中時間が空いたので博物館にアートたけし展を身に行きました。平日ということもあって博物館の駐車場が空いていました。でも中に入ると結構な人でした。まず圧倒されたのは、その色使いです。日本人はあまり使わない色で、思わずビートルズのイエローサブマリンやマジカルミステリーツアーの漫画を思い出しました。原色に近いのだけれども少し違います。

やはり最後の部屋に北野武のマーケットがありました。今日は財布を持っていたので、思わず買ってしまいました。

それでこの「ウソップ童話」が面白いのです。期待通りイソップ童話の裏を行きます。ただし、ほぼ予測と違います。そこが楽しいのです。

今晩は久しぶりに雨となりました。今週の土曜日は境内墓地の清掃奉仕活動の日です。天気予報では最高気温22度の晴れです。そうなればありがたいです。翌日からは30度の日が続きます。5月で30℃とはこれから先どうなることやら。
 

2017年5月23日火曜日

お寺改革待ったなし

当山の10年前を知っている人はこの10年間で随分と変わったなあと思われるでしょう。しかしそれは境内のバリアフリーや駐車場であったり、納骨堂、門徒会館などのハード部分を見てのことだと思います。活動内容も少しは広がりましたが、まだまだ目標には程遠いところです。

他宗のお寺さんの話しを聞いていると、檀家さんが減ってきたのを実感するという言葉がこの地方でも聞こえてきました。同宗の中ではさすがにご門徒さんの数の話しは出ませんので分かりませんが、同じような状況と見るのが普通でしょう。

檀家さんや門徒さんの数というのは、他の組織で言えば会員数です。ゴルフ場の会員が半減してやっていけなくなったところが多発したように、お寺も檀家さんや門徒さんが半減すれば、やっていけないところが出て来ます。ただお寺の場合は賃金を払う従業員がいるわけではなく、家内工業のようなものですので、給料ゼロでもいいという住職や坊守がいる限り、危機は数字となって現れて来ません。お寺だけで食べて行ける檀家さんの数として『お坊さん崩壊』の著者水月昭道さんは、300軒をあげておられます。しかしながら我が宗派では300軒以上の門徒さんを持っているのはわずか16.7%です。残りの83.7%は、300軒未満であり、100軒未満が49.7%と約半数を占めています。という事は、兼業や出稼ぎで何とか遣り繰りしているという実態が浮き彫りになっていますが、そういうところのご門徒さんも半減するという事になるといよいよやっていけなくなります。

この危機をどうするのか。一つのお寺では解決できない時代に入りました。お寺改革は待ったなしです。
 

2017年5月22日月曜日

葬儀に関する世の中の誤解

寺院葬をやっていますと、今まで見えてこなかったいろんなことが分かるようになります。分かるようになったから、いいというわけではありませんが、判断材料が増えることにつながります。その一つはご遺体の搬送についてです。病院で亡くなられた場合、葬儀社に頼まないと遺体を搬送出来ないように思われている方がたくさんあります。実はこれは間違いです。

個人が営業でなく持ち帰る場合は、規制はありません。自分の車に乗せて自宅まで帰ったり、施設に搬送することは違法でも何でもありません。ただし搬送中には医師の死亡診断書を持っていることが大切です。万一警察検問などにかかると死体遺棄と間違えられる可能性があります。また、公道を走るのでご遺体が他の人の目に入らないようにするなどの配慮が必要です。有料で搬送する場合には、規制がありタクシーで搬送することは出来ません。有料の場合は葬儀社に頼むのが適切です。

火葬場の予約は個人で行なえます。最近はインターネットや電話での予約も24時間可能ですので、時間制約なしに行なえます。また、役所への死亡届も個人で行なえます。火葬場への遺体の搬送も病院からの搬送と同じです。ただしご遺体だけではなく棺に納めた状態で搬送しなければなりません。驚くことに棺もネットで買えるのです。ただし、自宅に届くまでに2,3日必要ですので、実用的ではありません。ここまでやる人はないと思いますが、正しく理解しておくに越したことはありませんね。
 

 

2017年5月21日日曜日

医師が語る生と死のはざま

現代ビジネスの配信記事に次のようなものがありましたのでご紹介します。

医療の現場は最新の医学や科学をもってしても、全く説明のつかない事象に満ちていると言えます。例えば50代の軽い肺気腫があるだけの方が、入院したとたん体調が劇的に悪化して髄膜炎を発症し、担当医もなすすべもないまま、わずか1日半後に息を引き取られた方があります。

また、症状が重く、これはとても助からないと思われた方が奇跡的に回復したりすることもあります。また、ほんの少し前まで生きていたとは信じられないほど、臓器をはじめ何処もボロボロに傷んでいたりする体もあります。医学的に見て助かりそうな人が突然亡くなり、死にそうな人が奇跡的に回復し、肉体的には死んでいるはずなのに、何日も生き続けている人がいる。人間の生死には我々の理解を超えた何かが働いているのではないかと考えざるを得なくなりました。そのことを理解するために、仮説を立てました。人間の体は魂を宿すための器だと考え、魂と器は別のものだと考えれば今までの現象も理解できます。

この医師は「人は必ず死ぬのは確かだけど、人間にとって市は終わりではなく、魂は永遠に生き続ける」と考えることにより納得出来たと言います。これは一例ですが、生と死の問題はなかなか解決出来ないものであることは確かです。

2017年5月20日土曜日

葬儀の茶の子と香典返し

葬儀の茶の子というのは会葬お礼のことで、粗品と礼状がセットになっています。ごく身内で行なう家族葬の場合は対面でお礼が言えるので省略しても構わないのですが、参列者から、それを常識がないと言われたご遺族がありました。
実は茶の子をお返しするのは、儀礼の簡略化によるものです。きちんと対面して会葬お礼が言えるのではあれば、それが一番望ましいのです。例えば年頭あいさつは、一軒づつお伺いして対面して挨拶を申し上げるのが理想ですが、それが物理的な理由で出来ないので簡略化して年賀状で済ませているわけです。
そういうことが理解されずに、簡略化を正式と勘違いするところから先のような誤解が生まれます。お中元やお歳暮をもらった時にお礼状を出しますが、最後に書くのは「本来であればご尊顔を拝してお礼を申し上げるところですが、略儀にて失礼いたします。」というような一文です。対面でお礼を述べるのが一番礼儀正しいことなのです。本来の意味が失われるのは悲しいことですが、それを伝えていないのが一番の問題です。また、香典返しというのはいただいた香典に対しての返礼です。大概は3割から5割の返礼をするのが一般的です。茶の子と香典返しは、意義が違いますので、そこを正しく理解することが大切です。
 

2017年5月19日金曜日

どこまで進化するコンビニ

セブンイレブンがついにコンビニの無人化を実現しました。といっても韓国の話しです。個人認証をしたのち買い物が出来るのですが、個人認証の方法が手のひら静脈認証という最先端の方法です。

事前に生体認証の登録や決済カードの登録が必要ですが、具体的には次のような感じです。

まず店に入るためには手のひらをかざして認証してもらうことが必要です。もちろん他の人が紛れて入らないようにしてあると思います。

店内で自由に商品を取り、レジで手のひらをかざして決済します。そして退店するわけです。店の側は人件費を大幅に削減することが出来ますが、認証などのシステムが必要ですし、商品に記載する隠れバーコードなども必要になって来るでしょう。その費用と人件費の比較になりますが、雇用創出という面では全く貢献できません。
パイロット店舗とはいえ、ここまで出来たなら日本での広がりもそう時間はかかりません。Amazonも無人店舗を展開していますが、これからはこういう店舗が増えるかも知れません。ただし日本は超高齢社会を迎えますので、あらゆる場面に対応可能な人間の方が必要になって来るでしょう。便利になることはいいことですが、人間が使われるようなシステムは必要ありません。

2017年5月18日木曜日

インドネシアからのお客様



先日百か日法要を終えたご門徒さんの関係で、インドネシアの大学から学長さん他7名の方がお寺へおいでになりました。以前から鳥取大学と交流があったようです。今回はお墓参りを兼ねて日本に来られたようです。言葉が通じないので、鳥取大学に留学しておられるインドネシアの方を通訳として同行していただきました。

本堂に案内したところ、荘厳さにビックリしておられましたが、一番興味を持たれたのが六道絵図と地獄絵図でした。浄土真宗で飾っているお寺は少ないと思いますが、うちにはなぜか昔からあります。それを見たことをきっかけに仏教についていろいろ質問されました。インドネシアは世界最大のイスラム国なのです。人口は約2億5000万人です。島国というイメージですが、島の総数は一万を超えます。また東西に長くその長さは5,000キロを超えます。

質問の一つはイスラム教やキリスト教は一神教であり、すべてがそこからスタートしますが、仏教では何が中心となるものですかというものでした。また、それ以外にも「人間は六道を巡るという事ですが、死ぬと何処に行くのですか」「浄土に行くまでにどのくらい期間が必要ですか」というような質問がありました。いずれも一言で答えられるようなものではありませんが、何とか時間をかけてお答えしました。なぜこのような質問が出たのかというと、自分たちの国のイスラム教と何処がどのように違うのかということを勉強したかったようです。
突然の訪問に驚きましたが、少しでも国際交流のお役に立てれば幸いです。

 

2017年5月17日水曜日

お別れの大切さ

葬儀をして見ていつも思うことですが、参列された方の話しを聞いていると、故人の今まで知らなかった面がたくさん見えます。知っていたつもりだったけど、ほんの一部しか見ていなかったんだなと思います。人は年を取っていくと、付き合いの範囲がだんだん狭くなっていきます。自分の足で動ける間はまだいいですが、家に閉じこもりがちになると極端に世界が小さくなります。

いくら年をとっても、元気なうちにあの人にもう一度会いたいな、という気持ちは、誰にもあります。昔の仲間と会うことは元気の源です。みんな語り合いたいのです。そう思いながらも体調不良で、入退院を繰り返している方もあります。

最近は新聞の死亡欄に通知を出さない方があります。故人の意向でと言われる時もありますが、今までの経験からいうと出した方がよさそうに感じます。家族でさえ知らない人が、新聞を見たからと言って訪ねて来られる場合が多いのです。故人には生前に作って来られた世界があります。中には故人に恩義を感じておられる方もあります。最後にお会いできることが、その方を救うことだってあります。寺院葬をやっていると、そういう場面に出くわします。特に通夜のある夜中と葬儀のある早朝に尋ねて来られることは何度も経験しました。

誰にも知らせずごく身内でというのは、貴重な別れの機会を奪ってしまうことになりかねないと思いました。 

2017年5月16日火曜日

おどろきの営業FAX

お寺にはいろんな企業からFAXが届きます。代表的なものは、パソコン販売、セミナー開催、納骨堂案内、マイクロバス買取、仏教書買取などですが、今日はご遺体冷却機というものの販促FAXでした。

内容を読むと、お寺で通夜葬儀をする例が増えているので、お寺でも遺体の保存が可能なように冷却機を買いませんかというものでした。お寺での葬儀がそんなに増加していることに驚いたとともに、遺体冷却機までいるのだろうかと思いました。

ご遺体をお預かりすることはありますが、ほとんどドライアイス対応です。また、最近ではスパーアイスというリサイクル可能な保冷材もあるようです。今回FAXで来た冷却機はマイナス25℃で保つことが可能なようです。そこまで冷やすと凍ってしまうのではないかと心配しますが、手は凍らないという事です。

ご遺体の胸上に冷却媒体を置いておくようですが、本体はA4サイズの箱型です。お値段が75万円という高額ですので、当山が購入することはありません。もともと何をするために開発された機器なのか興味あるところです。
 

2017年5月15日月曜日

春は病気をもらう季節

熱が出て孫が保育園をお休みしたので、一日預かりました。保育園に行き始めたのが4月でしたが、4月の終わりにも熱が出て休みましたし、ゴールデンウイークがやっと終わったと思ったら、またお休みです。
保育園に行くまでは菌がいるところに出かけることがないので、病気になることもなかったのですが、園には大勢のお友達がいて、お友達の家には兄弟がいてということで、いろんな病気をもらって来る時期です。特に4月5月は近くの小児科医院もちいさな患者さんで満員です。
今までの孫も全員そうでした。まあ病気をして、それを乗り越えて体に抵抗力がついていくんですからね。この時期は仕方ありません。家に兄弟がいると順番に移っていきますから、お父さんお母さんは大変です。一番困るのは大人の家族が子供から病気をもらった時です。
子供の時に未感染だった場合は、思わぬ重症になることもあります。昔感染しましたかと聞かれても、昔過ぎて記憶があいまいです。抱っこしたりおんぶしたりで体が接近していますから、移るなという方が無理です。予防接種も万全な現代ですが、病気はもらわないに越したことはありませんね。

2017年5月14日日曜日

再びご門徒さんになられました

今日は母のでした。お母さまを数年前に無くされた方が、安穏堂にお参りされていました。多くの方は月命日にお参りされますが、母の日にお参りされる方もあるようです。供花は赤いカーネーションでした。

午後から数十年前に当山を離れられた方のご親族がお見えになり、門徒への復活を希望されました。先代の時代にご両親が新宗教に改宗され、護持会を脱会されていました。私も名前は記憶がありますし、同姓の親族の方のお墓もあります。

あらためて入門手続きを取ることで双方了解しました。私の知っている限りでも、他の宗教へ改宗され脱退された方は何人かありますが、復縁される方と言うのは大変珍しいことです。これも宗教が家の宗教から個人の宗教へ変わってきた証なのかなと思います。田舎にいると仏教に対する意識の変化を感じることは少ないのですが、年が経つたびに変化していることは間違いありません。
 

2017年5月13日土曜日

護持会運営委員会を開きました

護持会と言うのは、当山の活動を維持していくために協力する人たちが集まって出来た組織です。浄土真宗の場合は門徒会とほぼ同一の組織です。お寺の護持会と言うのは、どの宗派のお寺にも存在しますが、門徒会と言うのは浄土真宗に限られます。どちらもお寺を護持発展させるための組織ですが、護持会の会員はどちらかと言うと財政的、運営的な面での協力をすることが多いと思われます。門徒会は浄土真宗に帰依するという意味で帰敬式を受けた方の集まりですので、信仰を広めるという点でも協力をお願いすることになります。

今日は5月末に行なわれる総会議案の審議が中心となりましたが、特に問題もなく原案通り承認されました。運営委員からの提案では、今までは5月末頃に護持会員がボランティアで境内墓地の草取りをしていましたが、それを盆前にも行なおうという事でした。今までは暑い時期なので、業者にお願いしていましたが、早朝からやれば問題ないということで、8月始めにも行なうこととなりました。近年の暑さは全国一になることも多いので、注意して行いたいと思います。こういう声が自主的に上がってくるのはたいへんありがたいことです。


2017年5月12日金曜日

値上げと値下げ

明日は護持会運営員会なので朝から資料作成に勤しんでいました。護持会運営委員会終了後、すぐに護持会総会の案内と議案書を送付しますので、委員の皆さんに手伝っていただこうと思っています。内容物は、案内文・議案書・返信用出欠ハガキですが、それを入れる封筒と宛名書き、封入作業、DM便シール貼付などがありますが、数人でかかれば短時間で終わると思います。

今はA4版でもDM便で送れば82円で済みますが、今後ハガキが値上がりになりますし、そうなればいずれ封書も上がると思います。DM便も追随するでしょうから文書伝道もやりにくくなって行くでしょう。いろんなものが値上がりする時代ですが、一直線で下がっているものがあります。

それは地価です。宗教法人は監督庁である県に財産目録や役員名簿、決算資料などを提出していますので、毎年資産を見直しています。今から8年程前に3,000万円で購入した駐車場の地価は、毎年下がり続け、今では約2,000万円になっていました。門徒会館の土地も同じように下がっていました。資産としては下がりますが、固定資産税は安くなる計算になりますし、土地を購入しやすくなりますので悪いことばかりではありません。

 もうバブルを経験したいとは思いませんが、サラリーマン時代の出張時、歌舞伎町でキャバレーに行ったのが懐かしく思い出されます。もちろん自腹ではありません。
 

2017年5月11日木曜日

近代仏教思想


私の祖父である山名哲朗が、大正6年龍谷大学時代に、学友やOBなど8人で作った児童仏教書があります。出版は浄土真宗本願寺派教學課となっていますので、本山からも一応認められた本のようです。

いろいろと調べてもらったところ、この本は明治時代後半の仏教に元気がなかったころに、何とか仏教を蘇らせようと、キリスト教興隆の手法を真似て、こども対象の日曜学校の教科書として作られたもののようです。

当時の大学生が、なぜこれほどまでに仏教復興に燃えたのか、少し疑問に思っていましたが、碧海寿広さんの入門近代仏教思想を読んでなんとなく理解出来ました。明治時代に東大を首席で卒業した井上円了と言う人がいます。仏教と哲学を結びつけた人とし有名ですが、キリスト教に負けまいと仏教の興隆に心血を注いだ方です。

仏教は、論理や科学に反していないという仏教優位論を唱え、仏教の外側にいる人たちを対象にした仏教活論序論など多くの著作を残しています。それらを読んだのが、当時大学生であった祖父だったのでしょう。井上円了の思想は清沢満之や西田幾多郎にも大きな影響を与えています。当時の若者が影響を受けなかったはずはないと思います。さらに深堀して、井上円了との関係性を明らかにしたいと思っています。

2017年5月10日水曜日

今年度の活動計画

決算作業も終わって明日は会計監査を受けることになりました。2016年度も赤字になることなく終了することが出来てホッとしています。2007年から連続して毎年大きな事業をやっているので、寺族や親類からの借り入れがあり、トータルすると7,000万円くらいの借り入れ金がありますが、金融機関から借りているわけではないので、一部は年0.5%の利息を付けて30年間返済で返していますが、そのほかはまだ返せないので据え置きのままです。

お寺の住職や寺族は企業経理に慣れている人は少ないので、個人のお金をお寺につぎ込んでも借入金として処理している方はほとんどおられません。丼になっている場合が多いようです。運転資金がない場合は、住職の給与がゼロになることもあるのですが、その場合には給与分を個人がお寺に貸し付けたという形をとるのが本来の姿です。

私はこの方法をワタミの会長である渡辺美樹さんの著作「青年社長」から学びました。起業して最初の頃は赤字続きで自分の給与も出なかったようですが、その分を会社への貸付金として処理して置き、会社が儲かるようになってから返してもらったそうです。このやり方に納得できたので、自然とそういうやり方を取り入れました。これから20年間くらいで全額返したいと思っています。
今後のお寺の活動計画ですが、大きな事業は住職継職までないので、内容を充実させて行きたいと考えています。可能であれば、「お寺ヨガ体験教室」「初心者のための仏教講座」などをやりたいと思います。13日の護持会運営委員会で皆さんの意見を聞いてみたいところです。

2017年5月9日火曜日

映画シン・ゴジラ

近所の方と一緒に映画シン・ゴジラを見ました。ゴジラ作品はたくさん見ていますが、この作品は娯楽映画とは違いました。どちらかというと、防衛省推薦作品のような感じでした。やたらと内閣や官僚の会議が出てきます。政府主導になるとこんな感じなのでしょうが、福島原発事故時を再現したテレビドラマのほうが緊迫感があり、引き付ける力がありました。

ゴジラを見せながら政治の世界を描き、原発問題に触れ、米国との付き合い方も考えるような映画になっていますが、全部が中途半端なような気がします。映画を観たという満足感がありませんでした。ストーリーもあまり面白いとは言えません。

東京を破壊するシーンの迫力は今までの映画を超えています。また、自衛隊の持つ軍事力も相当なものがあると感じました。航空機や戦車などが続々出て来ます。ただ、ハリウッド映画と違って、非常にまじめな作り方になっているので迫力のわりに感激することはありません。これをハリウッド映画の監督が作っていたら、もっと面白いものになっていただろうなと思いました。
会話で成り立っているシーンが多いのですが、全体的に出演者が早口なので、何を言っているのかよくわからないところがあります。緊張感を出すために早口になっているのでしょうが、あくまで映画ですから芝居としての完成度の高さが求められます。この映画を観てリアル感がありすぎるのは面白くないものになるということを学びました。

2017年5月8日月曜日

受動喫煙防止策の議論

2020年の東京オリンピックに向けて禁煙喫煙の議論が高まっています。自民党論を見ると受動喫煙を望まない人の権利をどう守るかということが中心になり、全面禁煙論は消えかかっています。確かにタバコは違法薬物ではなく嗜好品ですから、吸う人の権利も守ってあげなくてはなりません。しかし、知らない間に喫煙の被害をこうむるかも知れない嫌煙者にとっては、店を選ばなければならないということになります。

嫌煙者は、自分の権利を守るために自分で店を探せと言うことになります。これでは今とあまり変わらないのではないかと思います。店の側が喫煙の店か分煙の店かをはっきりわかるように掲示することになるのでしょうか。議論の決着が見ものです。
オリンピックに向けては、飲み放題も規制の対象になりそうです。飲み放題がアル中を作るということのようですが、果たしてそうなのでしょうか。お国柄で依存症になりやすい体質があるのでしょうか?そこのところははっきりしませんが、昼間からビールのCMを流している先進国は少ないようです。日本人は影響されにくいのでしょうか?大いに疑問です。

2017年5月7日日曜日

メディカルサロン

院家日記でも何度か取り上げたことのある海原純子(うみはらじゅんこ)さんが、「Dr.純子のメディカルサロン」というサイトを立ち上げられました。コンセプトは、「正確な情報と予防の知識を常に吸収し、いい気持ちで生活することが身体を守る力になる」だそうですので、楽しみです。特に次のように語られている点で信用がおけます。

☆☆インターネット上で流布する医療情報は今、改めて正確さを問われています。「時事メディカル」の特徴はエビデンス(根拠)に基づいた医療情報という点です。特に「Dr.純子のメディカルサロン」のコンテンツはすべて、私をはじめとする医師のオリジナル原稿で構成されており、インタビュー取材も私自身が行っています。「一流のレジリエンス(回復力)」では、各界の著名人が自ら執筆してくださっています。第三者を介さず、私たち医師ら情報の送り手と皆さんを直接結び付けて対話したい、心や身体に関する情報を楽しく読めようにお届けしたい、という願いを込めてこのサイトをご提供します。 医学博士 海原純子☆☆☆

いくつかのコラムがありますが、その中に嘘つきと正直ものは、どこで分かれるのかを考察したものがありました。詳しくは読んでいただければいいのですが、教育が重要な要素としてあるようです。「うそをつくと悪い結果になる」というお話しでは正直さに影響を与えることはなく、「正直であればよい結果になる」というお話しを読むことで正直さが促進されるという所には興味を覚えました。
 

2017年5月6日土曜日

PHSが消えます

DDIポケットの頃からPHS派でした。みんなが携帯電話を持っている時も、070の番号を使っていました。家庭内のコードレス電話から進化したので、電波の届く範囲がせいぜい100メートルくらいなのです。そのため市街地では、中継基地がたくさんありました。田舎に行けばほとんど繋がらないという不便さもありましたが、逆に地下鉄の駅とか地下街には中継基地があり、出張中は携帯電話の電波が届かないところでも重宝しました。会社もDDIポケット→ウイルコム→ワイモバイルと変わりましたが、いいいよ新規契約は出来なくなるようです。

現在の契約者は多分300万件台だと思います。携帯電話の1億5000万件台と比べるとずいぶん違いますが、電磁波が少ないということで医療機関では多く使われています。また、契約台数が少ないため電波が込み合うこともなく、東日本大震災では唯一途切れることなく通話が可能だったことが知られています。災害時に強いPHSと言えます。

注意しなくてはいけないのは、香港にPHSを持ち込むと禁固や罰金刑に処せられます。違法電波になるようですので覚えておいて下さい。いまさら駆け込みで契約することもないでしょうが、時代の移り変わりの速さを感じます。
 

2017年5月5日金曜日

多死社会へのお寺の対応

多死社会とは嫌な言葉ですが、これからの30年間は、間違いなく今より多くの方が亡くなる時代となります。そこでどういうことが起こるかと言うことを想像して見ますと、お寺にとっても良いことは一つもありません。今や90歳代まで生きることは当たり前になって来ました。100歳超えも珍しくありません。私の父は85歳で亡くなりましたが、私が現役であったことから、仕事関係の参列者もそれなりにあり、一般的な葬儀を出すことが出来ました。

両親が90歳を超えますと子供も現役世代ではなくなり、参列者も限られて来ます。そういうこともあって、小規模の葬儀を家族葬という名前に代えて以来、家族葬が人気となりました。しかし、高齢化がさらに進むと、家族葬さえ困難な場合があります。例えば独身の方であったり、子供がなくパートナーが亡くなられている場合、子供が遠隔地に住んでおり日頃の付き合いがない場合など、高齢者が看取られることなく孤独死をする場合があります。高齢化が進めば進むほど、似たようなケースが増えていくと思われます。身寄りがない場合は自治体で荼毘に付し火葬しますが、宗教者を呼んで葬儀をすることはありません。

心ある葬儀社が生活保護世帯の葬儀を執り行うことはありますが、赤字を出してまで勤めることは期待出来ません。頼れるのは宗教者しかいません。お布施がないあるいは少ないからと言って葬儀を執り行わないということは許されないでしょう。
高齢者になれば年金暮らしが普通であり、毎日の生活がやっとでしょう。そういう場所で僧侶がどういうことが出来るのか考えて行く必要があると思われます。葬儀は不要と言う論もありますが、人間としての最後の節目に葬送の儀がないのはあまりにも寂しすぎる気がします。

2017年5月4日木曜日

決算追い込み

四半期ごとに決算処理をしていればいいのですが、1年分をまとめて入力するので、いつもゴールデンウイークは寺務室に缶詰です。現金の出し入れはレジで行なっていますので、週次で整合をとっています。通帳は間違いありませんし、郵便振替も間違いはありません。それらを連結して出納帳を作るので計算が合わないことはありません。

その出納帳を科目別に仕分けして科目別明細を作ります。決算時に科目の振り替えをしますのでその作業が少し時間がかかります。もう何年もやっているので慣れましたが、護持会総会が決まっているので、時間との戦いです。

作業自体は単純作業ですが、量が多いので飽きてしまいます。ラジオを聴いたり、体操をしたりして気分を変えていますが、数字だけの画面を見続けるのは疲れます。この作業も明日ごろには終わると思います。良い天気が続いているので、アウトドアに惹かれますが、もう少し頑張ります。

2017年5月3日水曜日

hasunoha回答僧に寄付金

たまたまツイッターで見かけたのですが、回答僧侶として登録していらっしゃる方のところに寄付金の送金があったようです。その方がツイッターに投稿したということではなく、hasunohaの事務局の方が、ある僧侶から報告があったと投稿されていたものです。

さすがにそこまでの方が現れるとは想像していなかったのですが、今までの私の経験で言うと、直接電話してこられた方が2名ありました。当然この2名の方とはリアルで話しているわけですから、ネットでは書けないようなプライベートのお話しもすることになります。この瞬間からペンネームを使ったどこの誰かもわからない人では無くなります。言葉の発し方や間の取り方、抑揚などにより相手の気持ちがよくわかるようになります。その結果、距離が非常に近くなり、親しみが湧いて来ます。

これがさらに接近し、感謝の気持ちを何かで表したいと思ったときに、それが寄付行為として表されたものだと思います。hasunohaは全て自発的なボランティアですから、もちろん寄付など要求する僧侶はいません。寄付をした人も強い意思があってされたものだと思います。

もともとお寺というのはそういう意思を持った方々によって支えられ、現代まで続いてきたのです。それが寺請け制度(檀家制度)によって、強制的に仕組みが作られてしまい、本人の意思にあまり関係なく寄付をするような形にゆがめられたのだと思います。

僧侶の自発的な行動に感銘を受けた方が進んで寄付をするという形がとられ、それがお寺を支える財源になるとすれば、最も望ましい形です。というよりお寺の本来の形です。
今回のことはまだ一歩にもなりませんが、このような形が定着すればいいですね。

2017年5月2日火曜日

支えていただき全てに感謝

叔母の容態が安定して来ているので、退院のための引継ぎを行ないました。朝熱が出たためケアハウスから掛り付け医師の元に行き、そこから救急車で入院しました。感染症の疑いがあるとのことで、大きな病院での検査が必要だったようです。

それから三週間経ち、当初の見込み通り退院となります。90歳を過ぎてから乳がん、糖尿病、大腸がんを乗り越えての三度目の入院でした。高齢のためいろんなところが不調になりますが、元に戻る力も健在です。このたびの入院で血糖値を下げる薬も不要になるほど改善しました。

入院時におけるケアは素晴らしいものがあり、体力さえあれば完全に復調して退院出来ます。ただ、家庭に帰ったり、ケアハウスに帰った場合は、完全看護は難しいところがあります。明日からゴールデンの後半が始まりますので、世間が休みの間は病院で過ごすことにしました。今日の引継ぎでは、ケアハウスからも4人のスタッフに来ていただきました。一人の人間が人生の終盤を生きて行くためには、これだけの方の支援を受けるわけです。とても家族だけでは回りません。

医師、看護師、ケアマネ、介護士、ヘルパーさんなど多くのスタッフの方に感謝する一日となりました。
 

2017年5月1日月曜日

改葬と故人の遺志の関係

約半月前の日記で墓地管理者の責任ついて書きましたが、今日来た月刊住職5月号に、一人残された息子が精神疾患で引きこもりになり、ある宗教の洗脳を受けてご両親他ご先祖の眠るお墓を改装して別の宗教に移転したいという申し出があったとの事例が載っていました。

こういう事態には今の法律は全く意味をなさず、祭祀継承者の意思のままとなります。仏教に帰依してお墓に眠っておられる故人の遺志は無視です。

実は当山でもお墓ではありませんが似たような事例がありました。後のことは長女に任せると言っていた長男が突然お寺に現れ、お骨を改装したいとのことでした。真意をただすとお骨のことより故人がお寺に収めた寄付を返して欲しいということが根底にありました。寄付は納骨後も供養をしてほしいという故人の遺志によるものだから、お骨を移転するのであれば供養の必要がなくなるので寄付も返してもらえるだろうという勝手な思い込みでした。

 当山の場合は故人の遺志でいったん収めたお骨は、基本的に改葬できないという規約を作っていましたので、長男にも納得してもらえましたが、これからの時代何が起こるか予想もつきません。今までは常識であったことも、分かりやすく規約化しておくことが必要なようです