2017年4月19日水曜日

マイナス金利が及ぼす影響

新年度に入り宗教法人の決算を行なっています。2015年度と2016年度の違いで明らかになったのが、預金利息です。2015年度までは大した額ではないのですが、どの普通預金口座にも年に2回預金金利がついていました。平均残高の少ない預金通帳を手入れしてみると、利息の全くない通帳がありました。そのほかの通帳でも預金利息は2015年度と比較すると激減していました。

現在の普通預金利息は0.001%です。また、預金利息には国税15%、地方税5%の税金がかかり、さらに20371231日までは、国税に復興特別所得税(0.315%)が付加されます。したがって1円以上の利息を付けるためには、1年間にわたって平均残高126,000円をキープしなければいけません。平均残高25万円でも預金利息は1円です。

なぜこのようなことになっているのでしょう。それはご存知日銀のゼロ金利政策のためです。発表された当初は、日銀が金融機関に貸し出す金利ということで、私たちには直接関係ないと思っている人もいたかもしれませんが、都市銀行、地方銀行にとって見れば大問題です。最終的には消費者が影響を受けることになりました。利息はもはやあてにならないものとなりました。預金手数料を取られないだけましと思われるかも知れませんが、お金を動かすには振込手数料が必要であり、最低でも216円かかります。216円の利息をもらうために必要なお金は、平均残高で約2,700万円です。如何に手数料が高いかが分かりますが、諸費者にはどうしようもありません。自衛手段としては、インターネットバンキングで手数料のかからない方法を見つけるくらいしかありません。同一金融機関内に故人で振り込む場合は無料という金融機関は多数ありますし、郵貯ダイレクト送金ですと個人、法人を問わず月5回までは無料です。この仕組みを駆使して経費節減に努めるしかなさそうです。
 

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