2017年12月31日日曜日

今年の振り返り

今年の手帳を眺めています。冬は大雪で大変だったのを思い出します。町内の団結力を感じたのもこの大雪でした。
そして包丁を洗っていて手を滑らし、五針縫うけがをしたのも一月でした。冬は礼子おばさんと病院通いが続きました。待ち時間にスマホを使ってhasunohaの回答をしていました。その叔母も6月4日に亡くなりました。
3月の寺子屋人形劇場は、告知不足で子供が集まらず、各劇団には申し訳なかったです。
6月には鳥取市長であった入江昶様のご遺骨を円護寺墓地から安穏堂に改葬しました。入江市長のお墓は養源寺の一等地にあったのですが、鳥取大火後の市街地整備で多くの寺院の墓地を円護寺墓地に移した時と同じく入江家の墓も円護寺墓地に移転されていました。この度墓守が困難になったため養源寺に帰ってきたものです。夏には「寺よ変われ!」の著者である高橋卓志先生の講義を龍谷大学で受けました。授業の楽しさを実感しました。
9月には、鳥取ライオンズクラブの創立60周年を祝いました。記念誌の作成はいい経験になりました。秋には母の介護が一層大変になりましたが、皆さんのおかげで何とか乗り越えられました。
お寺で通夜葬儀をするために二年前に作った門徒会館でしたが、ここにきてお寺を会場とする葬儀が八割となりました。寺族は大変ですが、ご門徒の皆様には喜んでいただいています。特に12月の三件はすべて門徒会館と本堂で行うことが出来たのは、志向して甲斐があったと思います。来年はさらに飛躍する年となりますように!

2017年12月30日土曜日

葬儀の変化

今年も残すところあと一日です。まだそんな気がしませんが、そんなことはお構いなしに時は過ぎていきます。
数日前に、お寺での葬儀が8割になったと書きましたが、最大の理由は葬儀の参列者が少なくなったことだと思っています。
小谷みどりさんの著書で、そのことが明確に語られています。ある生協で施行している葬儀参列者の変化を経年でみると、1990年代は180人、2005年は100人弱、2013年には46人となっています。15年間で四分の一になったことがわかります。
参列者が少なくなってきた最大の原因は、死亡年齢の高齢化にあります。死亡時に80歳以上だった人は、2015年には61.3%を占めるまでになりました。超高齢になると兄弟や友人の多くは亡くなっているか参列できない状態になっています。また、子どもが退職してる場合もあり、仕事関係の参列者も激減します。
さらに最近の訃報欄を見てわかるように、葬儀後の告知が増えています。
お寺での葬儀の7割が新聞での告知をされません。したがって葬儀の案内看板も不要ですし、少人数のためマイクロバスも不要になり、経費も少なくて済みます。
葬儀社の方に聞いても、いわゆる家族葬が多くなり、件数を確保しなければ経営的に厳しくなって来ていると言っておられました。
家族構成も少なくなっていますので、十人程度の葬儀ですと、祭壇も司会も不要です。これからはもっと変化してくると思います。お寺もそれに対応できる体制を作っていかざるを得ないでしょうね。
 

2017年12月29日金曜日

今年の法務は今日でおしまい

午前中に祥月命日法要、午後から一周忌の法要、夜初七日の逮夜参りを済ませて今年の法務が終了しました。明日と明後日は、法務はありませんが大掃除と元旦会の準備と年賀状作りが待っています。
毎年思うことですが、お寺には休みがありません。私のところは1941年( 昭和16年)に公布された金属類回収の勅令により、梵鐘を供出しましたので、除夜の鐘をつく行事がありません。少しは休みが取れます。
ただし、ご門徒さんがお亡くなりになった場合は、昼夜を問わず連絡して下さいと言っていますので、深夜や早朝でも連絡があります。本当の意味で24時間勤務です。お寺は同居の親族のみで運営することが多いので、家族のみの法人であり、使用者と労働者との間の明確な線引きができないため、労働基準法は適用されません。
年が明ければ元旦会です。二日からは逮夜参りが始まります。お寺に仕えるものは、インターバルの時間をいかに心地よく過ごすかが健康の秘訣です。

2017年12月28日木曜日

<ひとり死>時代のお葬式とお墓

終活問題になると顔なじみの、第一生命経済研究所の小谷みどりさんが書かれた<ひとり死>時代のお葬式とお墓を読みました。葬儀と墓に関する現在の課題が網羅的に書かれています。新書ですがまとめの本としては納得できるものです。
高齢社会という言葉は何年も使っていますが、2015年には男性も半数以上が80歳以上まで生きられるようになりました。女性に至っては90歳以上で亡くなった方が36%にまでなっています。男80才、女90才が当たり前になりました。
しかしそれに伴って認知症が増えているのも事実です。85歳以上の女性では6割近くに何らかの認知症の症状がみられます。また、長生きすればするほど経済的な困窮も増えてきます。長寿社会は、病気とお金との戦いであると考えることも出来ます。
その中で老病死への対応も難しい問題です。自分が要介護状態になった時には、どこでどのような介護を受けたいか。治る見込みのない病気になったらそれを知りたいか。余命がわかるならそれを知りたいか。どこで最期を迎えたいか。どんな葬儀をしたいか。などを考えておく必要があり、それを託す人を決めておかなければ、解決できない課題です。
しかし実際にこのような終活を行っている人はまだ一割に満たないというアンケート結果があります。これからどういう方向に進んでいくのか、国の対応が間に合うのか、深刻な問題です。

2017年12月26日火曜日

寺院は消滅すればいいという意見

お寺の側に立つと寺院は消滅してはいけないという思いが根底にあり、その方向で考えを構築しているのですが、外から見た場合は必ずしもそうではないことに気が付きます。
例えばお布施が高額になるのは、寺院の維持管理に費用がかかるからということと、住職家族も食べていかなければならないからということになります。寺院数と店舗数が近いのでよく比較されるのがコンビニです。オーナー店長がコンビニの建物の維持管理費や人件費が高騰しているので値段を上げますと言えば客が離れていくでしょう。檀家にはお寺を護る義務があるといっても、檀家制度自体が崩壊して来つつありますので、その理屈は間もなく通らなくなると思います。
家制度の崩壊はそのまま檀家制度の崩壊につながります。都会で僧侶派遣が活躍しているのは檀家制度が崩壊し、葬儀も家単位ではなく個人単位になっているからです。お寺も資本主義社会の土俵の上に乗っていますから、需要と供給の原則は当てはまります。信仰という特殊性はありますが、いままで僧侶が信仰第一の対応をしていなかったので、今更そこに頼るのは無理があります。
予測通り人口減少が推移すれば、確実にお寺は淘汰されます。残ったお寺は安泰かと言いますとそういうわけにはいかないでしょう。お布施の額もますます下がると思いますが、いつまでも下がり続けるわけではなく適正なところで折り合いがつくと思います。本堂も維持管理が大変な伽藍から形態が変わって行くと思います。今の仏具や荘厳類、法衣は値段が高すぎます。これらを維持していくのもお布施が高くなる要因の一つでしょう。取り巻くすべての産業界も変わっていくと思います。それを見るのも興味深いことです。

2017年12月25日月曜日

初七日を繰り上げるということ

鳥取県の西部地区の方に行くと、葬場勤行はご遺体ではなくお骨で勤めます。なんでも米子市は商人の街なので多忙のため長時間お参りすることが出来ないということで、火葬は先に家族だけで済ませ、お骨を持って帰って来てから葬儀をします。そして各自焼香が済み次第、帰途に着かれますので読経が終わることには、式場には僧侶のほかには誰もいないという感じです。親族は出口で会葬者にお礼を言いますので先に出口で待たれます。そして葬儀終了後はセットのように、必ず繰り上げ初七日のお勤めをします。
鳥取県の他の地区では、ご遺体を前に葬儀を勤めご遺体が火葬場に向かうところをお見送りして葬儀が終わります。最後に還骨のお勤めをして、臨終勤行から始まった一連の葬儀が終了します。時折初七日を当日にお願いしますという方もあります。勤めることもありますが、その場合でも本来の初七日のお勤めはさせていただきます。
聞くところによると、葬儀当日に四十九日まで済ませるところもあるようですが、四十九日経ったから意味があるのであって、葬儀当日勤めても意味をなしません。どうしても参列できない方には、開始日時をお知らせしてその時間に鳥取のほうを向いて手を合わせていただいたほうが理にかなっていると思います。
世の中には時の経過で気持ちも変わり、その時になってわかることがたくさんあります。いちいち面倒だからとまとめて行うことに何の意味があるのでしょう。誕生祝、七五三、入学祝、卒業祝い、成人式、就職祝い、昇任祝い、栄転祝い、結婚式、新築祝い、還暦、古希などお祝い事もいろいろありますが、あまりまとめてやるというのは聞いたことがありません。
日にちが近くても、クリスマスと正月を一緒にすることはまずないでしょう。初七日も同じです。葬儀当日にする法話は、喪主の方はほとんど覚えておられませんが、初七日は少し心に余裕が出来て、しっかりと聞かれます。そんな機会をなくしてしまう風潮は悲しいことです。当山は可能な限り七日ごとのお勤めをするようお勧めしています。

2017年12月24日日曜日

なぜお寺は何百年も続いているのか

企業30年説という論は、統計的に見て正しいものと考えることが出来ます。総売り上げで見た場合の日本のトップ100社で検証してみると、100年間100位以内が続いたのは1社です。多くは倒産、吸収合併、組織改変などで名前がなくなっています。好調であり続ける期間は平均して25年から30年といったところです。
繁栄が続かない理由として次のことがあげられます。①商品が時代に合わなくなり、営業力低下。②経営者が不慮の事故・病気等で継続不能。③事業継承に失敗し、引き継ぐ人間が不在。④手形不渡り等を出し銀行取引不能。⑤予測不能な天災(地震等)を受け継続不能。⑥法改正により、現状では続投不可能。⑦市町村の合併により、仕事量が減少⑧借入の返済が多すぎ、キャッシュが不足
そうしてみると規模が小さいとはいえ、お寺が何百年もつぶれずにあるのは不思議ですが、理由があるはずです。一つは人の心の問題や死に関することを扱っていますので、人が生きている限り不要になることはありません。後継者に関しては昔のように取り巻きが何とかするという時代ではなくなりましたので、見つからず廃寺になるということは考えられます。銀行が貸してくれないので、返済不能とか手形の不渡りはありません。法改正や市町村合併による仕事の減少は現状ではありませんが、非課税部分が変更になると、ほとんどの寺院がやっていけなくなるでしょう。
結論として、今までとこれからは違います。人口減少によりやって行けなくなる寺は激増するでしょう。細々とでもやっていくためには、自給自足の仕組みを持っている田舎のほうが有利に働くと思います。逆に立地条件の良い都市部になる寺院は大きく発展するでしょう。寺院の二極分化はますます進むと思います。



2017年12月23日土曜日

12月は葬儀が多い?

門徒会館での通夜の一例
 
12月は葬儀が多いと言われます。統計的にみるとそのとおりで12月が一番葬儀が多いことが確認できます。次いで多いのは1月です。反対に一番少ないのは8月です。こうしてみると寒い時のほうが亡くなる率が高いようですが、寒いと抵抗力が落ちるからなのでしょうか?
今朝、事前に相談を受けていた方がお亡くなりになりました。そして今日が通夜でした。病院から自宅へ連れて帰られ、ご自宅で臨終勤行をお勤めし、出棺勤行もお家から勤めることが出来ました。そして天気も晴れ。事前相談されていなかったら、その日のうちの通夜は無理でした。やはり元気な時に事前相談されておくのがお勧めです。
子供さんが多くて賑やかい通夜と通夜振る舞いでした。お寺で通夜葬儀をすると、子どもたちがたくさんお参りしてくれます。本当にありがたいと思います。
12月になってからの子供さんの参列は、27名にのぼりました。これからも子供たちには、お参りして欲しいものです。

2017年12月22日金曜日

お寺での葬儀が8割になりました

門徒会館での通夜
 
今年も残すところあとわずかになりました。当山は小さなお寺ですので、葬儀の件数も知れていますが、今年は初めてお寺ででの葬儀が全体の8割になりました。それだけ寺院葬が浸透してきたといえます。昨年までは、お寺で通夜葬儀が出来ますよと呼び掛けても、半分以上は民間の葬儀社の会館やホールが主流でした。
今年の傾向を見ますと、全体的に葬儀が小規模になり、いわゆる家族葬で勤められる方が多くなったことが原因です。当山のような小さなお寺でも通夜葬儀を始めとした仏事がお斎を含めて全部できるような規模になったことが寺院葬を可能にしました。
それで満足度はどうかと言いますと、きわめて高評価です。お寺での葬儀は初めてだという方が多いのですが、参列者がすべて故人を弔うために馳せ参じた方であるということが高評価の理由です。民間の葬儀社ですと一日に何組か葬儀をされることがありますので、そうは行きません。さらにもう一つ理由を挙げるとすれば、お寺では靴を脱いで上がりますから、故人と同じ畳の上にいるということがあるからだと思います。葬儀社の場合は、靴で上がります。日本人特有かも知れませんが、故人と同じ畳の上に居るということが、一体感を生み出しているのだと思います。
日本の文化は畳文化です。それを感じることが出来るのが寺院葬だと思いました。

2017年12月21日木曜日

Jリーグ史上に残る奇跡とは

深刻な経営難に陥っていた長崎市にあるV・ファーレン長崎がJ1に昇格しました。誰もが予想しなかったことが起こりました。今年3月、V・ファーレンの経営危機が表面化しました。累積赤字が3億円を超え、給与を支払えない事態に追込まれました。Jリーグでは債務超過に陥ったクラブや3期連続赤字を計上したクラブは、J1およびJ2で戦うライセンスを得ることができません。債務超過への転落を回避しないかぎり、長崎はJ3に降格し、プロのチームとして活動するのが困難になります。
そんなとき地場企業のテレビ通販ジャパネットホールディングスの創業者、高田明氏が3年間で10億円以上の資金投入すると表明し支援に乗り出しました。高田氏は外国選手を含めた大型補強は一切行わず、監督やスタッフの交代もしませんでした。職場環境の改善に重点を置き、テレビショッピングで培ったマーケティング手法やさまざまなアイデアを駆使して観客を動員しました。試合前に家電のチャリティオークションを行うなど、観客が楽しめる企画を実施しました。観客が増えれば選手や監督・コーチのモチベーションが高まるという計算です。さらに、元五輪陸上選手の為末大氏をフィジカルアドバイザーに招きました。
就任時は4勝4敗1分けの9位でしたが、それ以降は19勝6敗7分けと上昇気流に乗りました。そして8月末からは、クラブ新記録の12連勝で駆け抜けるという離れ業を行い、見事J1の切符を手にしました。

2017年12月20日水曜日

納骨堂の見学依頼

過日の「シブ5時」に続き、今日は「アサイチ」でも、お墓や納骨堂をテーマにした番組が放映されていました。ビデオに撮ったのであとでじっくり見たいと思います。納骨堂の良さは、天気に左右されないことや写真が飾れること、お墓に比べて安価であることなどがあげられます。当山の納骨堂は平成23年に建立したものです。当初は見学希望が多数ありましたが、最近は少なくなってきました。
今回はお寺さんの見学希望です。おそらく自坊に納骨堂を造られたいのでしょう。私も納骨堂を造る3年ほど前に、総代さんと一緒に島根県や兵庫県のお寺を見て回りました。なかなか気に入ったものがなかったので、最終的には自分でイメージスケッチをつくり業者に設計を依頼しました。普段は外からお参りできるという形を取り入れてもらいました。内部を明るい感じにしたかったのと、冷暖房を入れたいと思っていました。希望はすべてかなう形で施工していただきました。
納骨堂を造る場合はすべて業者に任せるのではなく、いろんな納骨堂を見てから良いところ取りをして決めるのがいいと思います。私も当初は機械式や入室カードなどを検討しましたが、後々メンテナンスが必要なものや故障対応をしなければならないものなどは避けたほうがいいでしょう。納骨堂もブームのようなものがありますので、また新しいものが生まれれば誰も興味を示さなくなるかも知れません。運営のポイントは、25%くらいが埋まれば建築費が賄えるくらいの計画で進めることと、いずれは建て直しが必要になること、火災や盗難などの被害を最小限にとどめるため機械警備を考えることなどを頭に入れて進めることだと思います。見学される寺院にはそのあたりを丁寧に説明しようと思っています。

2017年12月19日火曜日

研修漬けの一日


午前中に僧侶を対象とした宗教法人実務研修会「宗教法人としての心構えと実務のポイント」を学び、午後から門徒、寺族、僧侶を対象とした実践運動研修会「10年20年後に日本社会から求められる寺院像・僧侶像」の研修を行いました。講師はいずれも一般社団法人「お寺の未来」の井出悦郎代表です。
(社)お寺の未来は、主に寺院の後継者のために「未来の住職塾」という宗派を超えたお寺を応援するための養成実践講座を持っておられます。また独自でお寺診断やアンケート調査を行っており、多方面にわたる意識調査やお寺の実態がわかる生データを持っておられます。
一般的な汎用データと違い、狙いを絞ったアンケート結果ですので、お寺に対する世間の目やお寺に何を期待しているかなどが手に取るようにわかります。実は私も仏教壮年会を対象にお寺の危機についてアンケートを取ったことがあったのですが、集約やクロス集計に時間を取られ最後までたどり着けなかった思い出があります。アンケートを取った後の作業が膨大で、一寺院では手に負えません。今回見せていただいたアンケート結果は貴重なものでした。
午後からの講義は、講師の問題提起を受け班別に分かれて意見交換を行いました。また、その結果を班ごとに報告いただきました。講師によると僧侶と門徒が同じ場所で意見を交換し研修を受ける場というのは、他宗派では考えられないことのようです。私は当たり前に考えていましたが、そういうことは外部からの目でなければ分からないことです。
両研修を受けて進むべき道の航海図が出来たような気がします。いただいた資料を座右とし実践に移して行きたいと思います。

2017年12月18日月曜日

お寺の目線

5年間ホテル経営をやってみて、経営者や従業員の目線で考えていても業績は上がらないことがわかりました。宿泊部門のチェックをするなら、自分が実際に泊まってみないとわかりません。例えば空調の音が耳について眠れないかどうかは実際に寝てみないとわかりません。
レストラン部門でいうと、駐車場と席数とホールスタッフ、調理師、皿洗いの部所の人数のバランスがとれていなければなりません。どこかが多すぎたり少なすぎたりするとそこで流れがストップしてしまい、一番少ないところが全体の流れを決めてしまうことになります。ここは大切なところです。
ホテルの費用で一番かかるのは人件費です。待ち時間も経費を食います。そこで大切なのは待ち時間をいかに有効利用するかということです。売り上げをアップするためのミーティングに使ってもいいし、宴会部門のセッティング要員に使ってもいいし、ナプキン作りに当ててもいいと思います。要は何も生み出さない時間を作らないことです。
お寺でこの経験を踏まえると、檀家目線で見ることが大切になります。自分が法事に招かれた親類としてお寺のすべてをチェックすればいいと思います。トイレを洋式にしたら自分で便座に座って試すことです。それによって改善点が見えてきます。
多くのお寺は洋式にして良かった、バリアフリーにしてよかった、エアコンを入れて良かったで終わっています。使う人になりきってチェックすることをお勧めします。

2017年12月17日日曜日

思いがけない雪


朝起きたら一面真っ白でした。降雪の天気予報ではなかったので、びっくりです。いつもなら早急に雪あけをするところですが、明後日の二つの研修会の資料作りがありましたので、ほぼ一日資料作りに携わっていました。







作成した資料の総ページは1,700ページにもなる膨大なものでした。午前と午後通算で出席される方の資料は72ページもあるので、ホッチキス止めのレベルではありません。明日フラットファイルを買って綴じることにしました。
今年は1月と2月に大雪を経験しましたので、雪の怖さを思い知りました。除雪を一生懸命するか、だんまりを決めて一週間ほど家に籠るかのどちらかです。雪が降ると車のワイパーを上げたままにすることがありますが、90センチを超える雪のような場合は、重くなった雪が車の屋根から滑り落ちるときに雪の重みでワイパーが折れてしまいます。大雪の時は上げないほうがいいですね。また、雪の重みで車のボンネットがへこむので、こまめに雪を取り除いたほうがいいようです。
明日の朝はまた冷え込むので道路の凍結が心配です。凍結した道路で横滑りを起こすと、ハンドル操作も出来ずブレーキも効きません。スノータイヤをはいていようと、四輪駆動車であろうと意味をなさなくなります。急ハンドル、急ブレーキは絶対禁止で、エンジンブレーキを最大限利用して走ることです。一番いいのは夕方以降早朝までは外に出ないことですが、急用もありますので安全第一で行動して下さい。


2017年12月16日土曜日

オウム真理教の実態

「カルト宗教事件の深層」にはオウム真理教の実態についても詳しく述べられています。オウム真理教では信者がオウムへ出家するときには、次のような誓約書や遺言書を提出するといいます。①教団に迷惑をかけず、損害を与えた場合は、いっさいの責任をとる。②親族とは絶縁する。③すべての遺産、財産は教団に寄贈する。④葬儀等は麻原彰晃が執行する。⑤事故等で意識不明になった時はその処置は麻原彰晃に任す。⑥慰謝料、損害賠償もすべて麻原彰晃に任す。
まさに死後の扱いも含めてすべてを教団や麻原彰晃に任すという内容です。この内容だけでも異常としか言いようがありません。出家者の家族からの苦情で宗教法人の認証を保留していた東京都でしたが、オウム真理教側の抗議に負け、やがて法人認証書を交付します。
一方で批判キャンペーンや被害者の会の活動も活発になったため、麻原彰晃は敏感に反応して抗議行動を展開すると共に、損害賠償訴訟も次々と起こして行きました。そしてオウムと正面から対峙する坂本弁護士の命を狙うようになりました。
その理屈は次の通りです。「教団が進めているすべての人々をニルヴァーナ(涅槃)に導くための障害にとなるものは、最大多数の最大幸福を規制するのでやむなく一殺他生、一死多生という方法をとる。一人の犠牲で多くの人々が救われるならいたしかたない。」この論法で殺人が行われたわけです。
カルト宗教は、一度触れてしまうと覚せい剤中毒のようにもとに戻れなくなってしまう特徴があります。前へ進むしかなくなり行きつく先は、オウム真理教信者だけが生き残り新たな世界をつくるという幻想しかなくなるわけです。

2017年12月15日金曜日

カルト事件の深層に迫る

 

春秋社から出された藤田庄市氏の「カルト宗教事件の深層」という本を読んでいます。繰り返されるカルト事件は、妄信・盲信・狂信・洗脳やマインドコントロールという言葉では説明のつかないことがあると感じた筆者がその深層にあるものをあぶりだすという類の本です。
一般的にカルト犯罪の裁判では、宗教性を重視した判例というのは少なく、動機付けも欲望充足目的であるとか金銭目的に置き換えられ、一般人に理解しやすような説明がなされています。教義とか信仰面から論じると、一般の人には理解できない犯罪となるためではないかと思いますが、本書ではその点も深く追求しています。
例えばいじめに関する犯罪は、被害者の肉体的虐待や精神的虐待という部分がクローズアップされます。そういうとらえ方をした場合、カルト宗教による犯罪は霊的虐待や信仰虐待であり、その被害者が加害者となり同じような被害者を生んでいくと解明されています。
宗教的なものに惹かれる人は、心のどこかに苦悩を抱えているといいます。そこに付け込んで宗教であることを隠しながら入信させる手口のカルトもあります。本書には様々な手口も明らかにされていますので、カルトに引っかからないためにも知識を有していたほうが良いと思います。
また、霊的虐待や信仰虐待を受けるとカルトから脱会したあとも後遺症のような形で心にぽっかり穴が開き、完全に回復することが困難なことがあることも記されています。宗教者として学ぶべき点がたくさんあるようです。

2017年12月14日木曜日

銀行がお金を預からない時代

最近は法人でも個人でも新規に口座開設をしにくくなっているそうです。何故かといいますと、現在の都市銀行の預貸率が約50%程度で地方銀行の預貸率が約70%と低迷しているからだそうです。つまり預かったお金を運用するところが少なくなっているということです。一方銀行が日銀へ預けようとすると手数料を取られますので、運用先のない資金は持たないほうがいいということになります。
現在の預金利率は、100万円を1年間定期預金しても利息は年間で80円ほどです。利息はほとんどつきません。でもこれはまだ良いほうで、将来的には預金すると手数料を取られるようになると思います。これは、タンス預金だと盗難や火災のリスクがあるのに対し、銀行だと安全に管理できるという理由です。
実際に日銀は手数料を取っていますので、都銀や地銀もその流れに乗るのは間違いないところです。送金や振り替えに手数料がかかるのは理解できますが、預金をすると手数料がかかるということに慣れるには時間がかかりそうです。手数料を払うくらいなら、現金で持つということになると、今度は犯罪が多発するようになるかも知れませんね。

2017年12月13日水曜日

寺院葬拡大の傾向

お寺で葬儀をしますというと珍しいですねと言われていましたが、ネットを調べて見るとお寺での葬儀が徐々に増えて来ているのがわかります。葬儀社のサイトにも寺院葬についての説明が書かれています。メリットとしては、荘厳な感じやや落ち着きのある空間で葬儀が出来る、お寺全部を貸し切りに出来る、荘厳費用や祭壇が不要なので経費を安くあげることが出来るなどがあげられています。一方デメリットとしては、宗派が決まっている点、駐車場に難がある点などがあげられています。

インターネットで検索すると最近になって寺院葬が出来ることをアピールしているお寺が目立ちます。増えてきた要因は家族葬が一般的になったためだと思います。人数でいきますと40名というのが一つの目安になっているようです。40名ですとどこの寺院でも葬儀が出来るということでしょう。家族葬であれば車の相乗りも可能ですから駐車場の問題もありません。宗派を超えてというのは、本堂の荘厳があるので無理ですが、仏教というくくりで荘厳した会館などを持てば不可能ではないかも知れません。90年代から広がった葬儀社による会館葬が、一つの潮目を迎えたということが出来るかも知れません。また、一方では僧侶も呼ばない直葬などもありますので次の流れは読めませんが、おそらく多様化というより二極分化していくのではないかと思っています。
 

2017年12月12日火曜日

孫の誕生に思う


昨日孫が生まれました。私にとって5人目の孫となります。
 
 
私は一人っ子で育ったので、兄弟が欲しかったのですがこればかりはどうにもなりません。私の父は60歳で初孫誕生でした。3人の孫に囲まれて幸せに暮らしました。私も振り返ってみると60歳で初孫誕生だったような気がします。最初のころは、まだ孫は早いという感じでしたが、5人目ともなると「じいじ!」と呼ばれるのも慣れました。
私の母は、今現在子供が一人、孫が三人、ひ孫が五人ということになります。家族が増えるのはうれしいことですが、それぞれが元気で幸せに暮らしてくれるだろうかと心配の種も増えます。
人間というものは無い物ねだりのところがあるようです。何でも自分に無い物を欲しがり、自分に有るものに目を向けようとしません。考えてみるとこれまでは手に入れる人生を歩んできたような気がします。しかしこれからは自分が得てきたものを、ひとつづつ手渡す人生です。それも執着なく手渡すようにしなければなりません。釈尊の教えを実践してきたかどうか問われる年齢になりました。

2017年12月11日月曜日

家族の終活

ご門徒さんの95歳になられるお母さんが、病院の医師から余命宣告されたと言うことで、長男夫婦と次女の三名が相談に来られました。当山は通夜・葬儀ともお寺でおこなえるので、規模さえ合えば受けることにしています。

親族が50名と多いので心配しましたが、お母さんのご友人や仲間の方も亡くなっておられたり、動くのが不自由であったりと参列出来そうにないということで、80名くらいの葬儀になりそうだということでした。それくらいであれば通夜・葬儀とも本堂で出来るので一応お寺でお勤めすることを前提でお話を進めました。

ただ予測できないのは天候です。今年のように90センチを超えるような雪が降ったら、町内の狭い道は通行不能となります。その場合は葬儀社の会館を利用することになります。ので、万一の場合に備えて両方のケースを検討

途中から葬儀社の方をお呼びし、必要なものを一つ一つ点検しながら見積書をお願い致しました。霊柩車から棺、生花、食事などを決めていただき、お寺の場合と葬儀社の会館の場合の二種類見積書を作っていただきました。結果は一目瞭然で、お寺の場合は半額近くになりました。
お寺の場合が安いのには理由があります。会場使用料、荘厳費用、お寺の人件費、水道光熱費がないからです。お寺を支えているのは門信徒の皆さんですが、利用するのは地域の方や、門信徒の親族であるなど不特定多数の方となります。お寺の存在意義を知っていただき、高めるためにはお寺での通夜・葬儀は重要なファクターとなるでしょう。

2017年12月10日日曜日

入仏式のお勤め

今日は他宗から移って来られた門徒さん宅の入仏式をお勤めしました。他宗だったのでご本尊は違いしましたし、脇掛けも違うものでした。そのほか水を供える容器や数多く納められていた位牌もすべてお寺に持ち帰ることに致しました。

中央には阿弥陀如来の立像を安置し、両脇掛けには親鸞聖人と蓮如上人の絵像を安置致しました。右横にはご先祖の法名を記した過去帖を配置させていただきました。その写真がこれです。
 
浄土真宗の金仏壇ではありませんがピタリと収まりました。

実はこのご本尊と両脇掛けは、先年にお亡くなりになったご門徒様から有効利用して欲しいと言うことで私の方がお預かりしていたものです。お預かりして数年たちますが、仏像と絵像という組み合わせや、大きさなどなかなか合うものがなくて当山の客殿に仕舞っていたものです。阿弥陀如来像は私の父(前住職)が選び、絵像は本山から届けられたものです。

お荘厳して見てこのようによみがえったのを喜んでいる次第です。住む方がいなくなり仏壇をどう扱えばいいのか困っていらっしゃる方もあるようです。タイミングさえ合えば、あとの方に使っていただくことは可能です。仏壇に手を合わせる意味は仏德讃嘆と報恩感謝の気持ちを表すことです。朝晩のお勤めを励行したいものです。
 

2017年12月9日土曜日

パソコンの容量不足解消法

今日は少しマニアックな日記ですので、パソコンに詳しくない人は読み飛ばして下さい。最近のパソコンは容量も増えているので、困ることはないと思いますが、昔のパソコンだったりハードデイスクではなくSSDを使っているパソコンだと、容量不足に悩まされることがあります。そんな時便利なのがSDカードやUSBメモリを使った容量の拡大です。音楽や画像を格納するのであれば、ドロップボックスやワンドライブのようなネット上にあるストレージを利用した方が便利なのですが、新しいアプリを入れたい時などは、SDカードやUSBメモリの中で展開してくれるものがあれば便利ですね。

そういう希望を叶えてくれるのが、PortableApp.comというアプリです。簡単言うとGoogleChomeなど自分がいつも使っているフリーソフトを別のPCでも使いたい時に、USBなどで持ち運べるアプリなのです。付属しているフリーソフトもOpenOficeなど50種類以上もあり、自分が使いたいソフトだけ取り入れることが出来ます。

パソコンのCドライブを使うことがないので、いつでもどこでも持ち運べますし少し容量の大きいSDカードやUSBメモリを使えば、全部のソフトを入れることも可能です。場合によっては汎用性のある有料ソフトより、自分の使い方にあった無料ソフトの方が便利な場合があります。邪魔になることはないので、一つ持つのもお勧めです。
 

2017年12月8日金曜日

電磁パルス攻撃とは

アメリカと北朝鮮の動きから目が離せませんが、核攻撃と言っても様々なものがあることを勉強しました。その一つが電磁パルス攻撃です。これは強力な電力と磁力を与えることによって一瞬にしてコンピュータなどの電子機器を破壊してしまうものです。

1962年にアメリカが北太平洋上空400キロで行った核実験では、実験場から1300キロ以上離れたハワイ・オアフ島で停電が発生しました。この実験が米本土上空で行われていたら、全米規模の電力喪失事態が起きていただろうと指摘する物理学者もいます。ただ、翌63年に大気圏内、宇宙空間での核実験を禁止した部分的核実験禁止条約が発効したこともあり、その後はこれほどの高度での核爆発実験は行われていません。

電磁パルスによる被害とはどのようなものでしょう。例えば東京の上空 135km で核爆発が起こった場合、日本全土を覆う被害が出ると言われています。具体的には通常流れてくる電力以上の力がかかるのでTV、パソコンなどの基盤に過大な電流が流れ、クラッシュしてしまいます。これがありとあらゆる電子機器におきます。現代では、数多くのものが電子機器でコントロールされているため、電気はもちろんライフラインである水、ガス、さらには連絡手段の電話、インターネットなど全てが失われます。交通手段である、電車、車、航空機なども動かなくなります。一方、人体への被害や放射能などの被害はないと云われています。電磁パルス攻撃は生活を石器時代に戻す武器と云われている所以です。
現代のようにすべてが電気で成り立っている時代には、電気が無い生活は考えられませんが、仮に電気のない生活が1年続くと9割の住民が死亡すると云われています。

2017年12月7日木曜日

お寺と家族

家内工業とは「家族を中心に、その家で営まれる小規模で単純な工業」のことですが、大多数のお寺もそれと似たようなものです。生活する場と仕事をする場が一体化していることと、住職とその家族で法人経営をしているというのが特徴です。
一般的には僧侶資格を持っているのは住職と跡継ぎというのが多くて、それ以外の僧侶が所属しているお寺は門徒数(檀家数)が多い大きいお寺ということになります。なぜなら門徒戸数が300戸くらいまでであれば法務(葬儀や法事など)は住職一人でなんとかなるからです。そして現状での収入の多くはお布施が占めていますが、お寺の収入だけで生活していける寺院は少数です。
別の仕事をしたり、年金をあてにしたり、預金を切り崩したりして生活している寺院の方が多数派です。浄土真宗本願寺派のお寺は10,000ヵ寺を超えますが、その6割以上が年収600万円未満です。年収300万円未満も4割以上あります。
今のままでは将来の見通しがたたないということで、廃業や合併を考えざるを得ない寺院も出始めましたが、お寺は家族も含め難しい時代になりました。
そんな時、家族にとってはうれしい判決が出ました。これだけお寺がありますと、住職が亡くなって家族だけがお寺に残るという例もあります。しかし、家族の中に僧籍を持っている者がいないと、そのままお寺に居続けるということが困難になります。この判例は、亡くなった住職と苦楽を共にした坊守がお寺に残ることを良しとした画期的な判決です。まだ最高裁が残っているだけに確定とは言えませんが成り行きが注目されます。


2017年12月6日水曜日

宝くじは買うべきか

年末ジャンボのCMが賑やかい時節となりました。裕福な人は宝くじを買わないという傾向があるようですが、その理由は明確です。当選確率があまりにも低いことから、①宝くじを買うことは無駄使い。(ギャンブルに近い)②お金儲けしたいのであれば、具体的な計画を立て自分で努力すべきである。ということです。不労所得は、いい結果を生まないと言うことのようです。

ネットで検索すれば高額当選者が不幸になった例は、いくらでも出て来ます。原因はすべて自分の行動にあります。家族も含め自分以外の人に高額当選者であることがバレたら、不幸の始まりです。

万が一当選したらどうすればいいかというと①当選したことを誰にも話さない②今までと生活を変えない③超高額なものを買わない(家・車など)つまり、当たっても当たる前と変わらない生活をするということです。又は全額どこかに寄付するのであれば、当たったことがバレてもいいでしょう。
どうでしょう。当たってもあまり良いことはなさそうですね。ただし、現在数億円の借金があって、どうにもならない方は、借金を無くすために買ってみるのは否定しません。

2017年12月5日火曜日

相撲をめぐるエトセトラ

相撲が現代のような形になっていく前身は、おそらく寺社の建築,修繕などの募金を目的とした興行相撲ではないかと思います。鎌倉時代末期から室町時代にかけて発生したとされ、江戸時代に入って職業的に基盤ができたと言われています。

言ってみれば力自慢の大会のようなもので、勝敗をめぐっての力士同士のケンカや観衆同士のケンカが絶えなかったため、幕府から禁止令がたびたび出されています。わざとケンカを演出していたこともあったそうですから、力道山時代から続くプロレスの興行と変わらなったかも知れません。

明治以降大相撲を国技と言い出したのは、税制面で有利な扱いを受けるためという一面もあったらしいですが、本当のところはわかりません。少なくとも江戸時代までは、強いものが上位に行くということで、礼儀や心構えなどを問われることはなかったようです。

大相撲も時代とともに変化してきたわけです。興行であれば八百長も面白く見せるための手段として許されると思いますが、純粋なスポーツとなると絶対に許せません。それをガチンコという言葉で表現する場合もあります。猪木とモハメッド・アリの戦いのようにガチンコの勝負は見ていて面白くありませんが、本当の勝負の醍醐味はその中にあるのでしょう。
今相撲は大変人気があります。その理由は勝負が早い点、体重制がない点、決まり手が多彩な点、スタイルが独特な点などが挙げられると思います。柔道のように相撲道として進んで行くのか、興行制を持たせて観衆を楽しませるのかという方向付けがこれからの課題になりそうです。

2017年12月4日月曜日

車を運転すると人が変わる?

ネットを見ていたら、運転の仕方でその人の性格がわかるという文章が載っていました。運転したら人が変わるということはよく聞きますが、実はそうではなく運転によって普段は隠れている本来の性格がわかるというものです。

これには同感できます。車が人を変えるのではなく、自分の思い通りに運転出来る車に乗ることによって、自分本来の性格が出るのだと思います。隣に乗りたくないほど荒っぽい運転をする人がいますし、そこまで前の車にくっつかなくてもいいと思うのに、車間を取るのが嫌な人もいます。ほかの車に抜かれると、すぐに抜き返す人もいます。

荒っぽい運転をする人は、荒っぽい性格ですし、前車にくっつく人は気競りな人です。抜き返す人は負けず嫌いな人だと思います。言われてみると自分の運転も性格を現しているような気がしてきました。運転がうまい人というのは、車の流れに乗っていますし、周りの状況を把握しています。乗っていてもストレスを感じることがありません。多分職場でも周りのペースを乱さず、うまく仕事をこなしていく人だと思います。
もう一つ、車の中を見ればきれい好きかどうかもわかります。食べ散らかしてあるような車に乗るのは嫌ですね。このように見ると、結婚相手を探すには、相手の車に乗ってみるのが一番いいかもしれません。うわべと中味は違うのが当然ですからね。

2017年12月3日日曜日

献血お願い活動



午前中に七回忌法要をお勤めし、午後から日本赤十字社と連携して献血のお願い活動を行いました。ライオンズクラブとしては古くから続けている活動ですが、地味ながらも大切な活動だと思っています。場所は来場者の多いことで知られるイオン鳥取北店です。今年は表となるA地点の入り口に献血車を置いてもらい、私たちライオンズクラブのメンバーは店内を行きかう人々に献血の協力を呼びかけました。400mlの献血をお願いしたいので、対象の中心は男性となりますが、女性の方も多数協力していただきました。
呼びかけた結果協力していただく方もありますが、多くは自分から進んで献血下さる方です。日赤のから事前にはがきで案内したり、メールで呼びかけしていただいていますので、わざわざではないけれども買い物ついでに献血に来たという方もおられました。
私も献血をしましたが、隣に並んでいた方とお話しをする機会を得ました。その方は32回目の献血でした。平均すれば年に2回程度とおっしゃっていましたので、15年くらいされていることになります。理由を聞いたのですが、献血をすると人の役に立つことが出来ますし、献血することで自分の体がまた頑張って血を作ろうとするのが良いことのように感じますと言われていました。お願いの活動は4時までだったのですが、献血をしたため5時までかかりました。今日の成果は受付77名中65名が献血に結びついたようです。私も無事献血出来ました。私は献血10回目ということで、記念品として素敵なクリスタルのおちょこをいただきました。70歳になるまで献血を続けていきたいと思っています。
 
 

 

2017年12月2日土曜日

薬物乱用防止講座



ライオンズクラブ国際協会336B地区の薬物乱用防止教育認定講師養成講座を12月2日倉吉市で受けて来ました。まず公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターが作った教育ビデオを見て、基礎的な知識を身につけます。次に医学知識として「薬物乱用と体への影響」を勉強します。続いて県警本部より「薬物犯罪等の現状」を学びます。さらに鳥取県健康医療局医療指導課より鳥取県が行っている薬物乱用対策について情報を仕入れます。最後に年間50回以上小中学校に出向いて薬物乱用防止教室を開いておられる東京葛飾ライオンズクラブの館さんより、取り組みのお話を聞きました。
最初は小学生が自分の話しを聞いてくれるだろうかという恐る恐るの取り組みだったそうですが、今では市内の小中学校から引っ張りだこです。高齢とお見受けしましたが、場数を踏んでおられるだけあって、声も大きくけじめのある話し方で、聞く方も身が引き締まる思いでした。いまではこの教室が生きがいになっておられるように感じられ、取り組みに感動しました。現在は自分の跡継ぎをと思われているようです。もちろんボランティアですが、ここまでやるには仕事と同等のエネルギがいると思います。私もまだまだ老け込んではおられません。

2017年12月1日金曜日

音声AIがやってきた


アマゾン・エコー・ドット(Amazon Echo dot)が我が家にやって来ました。アマゾンより招待が来てキャンペーン価格の3,980円でした。スピーカーに人工知能が加わっており、天気や時間管理、音楽再生、ラジオ聴取、ニュースの問い合わせ、簡単な会話などが出来ます。
iphonesiliに似ていますので使い方は簡単です。機能的には家電とのリンクやネットでの購入、車とのリンク等の機能を持っていますので、将来はほとんどのものがこのAIで管理できることになるでしょう。
アレクサと呼びかけることで機能が働きます。逆に言うとアレクサと呼びかけなければ、何も出来ません。音声が全てですので、ほかの機器のようにスイッチもありませんし、手を使わずに操作できます。例えばアレクサ今何時?と聞けば正確な時間を答えてくれますし、天気予報も教えてくれます。あらかじめパソコンやスマホでスケジュールを入れておけば、音声で教えてくれます。ニュースも最新のものを教えてくれます。あらかじめ聞きたいニュース番組を選んでおけば、直近のラジオニュースをラジオの音声で知らせてくれます。
音楽はアマゾンの膨大な音楽リストから選んでくれますので、得意ジャンルです。また、カラオケもJoyサウンドのものがそのまま使えますので便利です。未来の生活は、音声ですべて操作できるようになるのが実感出来ます。これからに期待したいですね。
 
 

2017年11月30日木曜日

捨てることの意味

今日で11月も終わり、明日からいよいよ最後の月を迎えることになりました。このところ多用だったので、整理整頓が出来ていませんでした。年末が来ると何故かいらないものを捨てたくなります。この二日ほどでエアコン室外機2台分、古い掃除機、32インチの液晶テレビ、古い薬多数、犬小屋、ラジカセ等を捨てました。家の中を見渡すとモノで溢れかえっています。お金さえ出せばほとんど何でも買える時代ですからつい買ってしまうのです。

仏教では欲しい欲しいと思う心が生まれたら、なくても平気と思ってごらんと言います。なくても平気と思うと不思議なもので、欲しくなくなります。欲しいと思っている時は、これはなくてはならないものと思いますが、冷静に考えると今までなくても困らなかったのだから、これからもなくても構わないと思えて来ます。結局ほとんどのものがそうなのです。
有り余るものが家の中を占領しているので、少し空間を作ろうと思います。今までは迷ったら残すでしたが、これからは迷ったら捨てるにしようと思います。捨てることでモノの大切さがわかるような気がします。これからは努めてモノを少なくしたいです。

2017年11月29日水曜日

日馬富士の引退

世間を騒がし続けた相撲界の暴力事件ですが、相撲協会の裁定ではなく、本人の意思として引退となりました。政治でもよく使われる出処進退は、自分で決めるべきという原則によるものでしょうか。この後相撲協会が処分を決めることはあるのでしょうか。

私がサラリーマン時代、よく知っている金融機関では従業員による使い込みは珍しくありませんでした。ほとんどの場合処分ではなく、自己都合退職にして退職金を払いその中から弁済をするというものでした。しかし、世の中がだんだん厳しくなり、そもそも退職金を支払うこと自体問題があるということになり、遡って当時退職金を支払った役員が金融機関に対して、弁済するというようなことがありました。自己都合退職ではなく、退職金の出ない懲戒免職にすべき事例であったということで、遡って過去の処理をやりなおしたということになります。
この事件がこれからどんな展開を見せるかわかりませんが、引退したので一段落とはならないと思います。事件の背景には様々な人間ドラマがあるようです。相撲取りと言えども同じ人間です。100人いれば100通りの考え方があります。土俵の外も勝負の世界だと思います。ただしこれは一対一の勝負ではなく、誰が多数を得るかという多数決の原理の下での勝負です。どうすれば大相撲が発展するか、相撲取りやファンが幸せになれるかを考えてもらいたいものです。

2017年11月28日火曜日

人生は出会いと別れ

一人暮らしですが85歳過ぎてなお元気で、写経の手本より立派な文字を書かれる男性がおられます。当山で写経されるなど地域の活動にも積極的ですが、高齢になると家事や炊事が面倒になります。お嬢さんが心配されて来年にはグループホームのようなところへ引っ越されることになりました。我が家の犬にも毎日のように会いに来てくださいます。会えなくなるのは寂しいですね。

2か月ほど前に相談に来られた女性がお見えになりました。生まれは東京で、ずっとご両親と暮らしておられましたが、ご縁があり鳥取に嫁いで来られました。一人っ子ですのでご両親のことが心配です。現在はご両親もお近くのようです。将来のことも考えて安穏堂を予約されました。

ご両親を嫁ぎ先のお墓にというわけには行きませんし、かといって今更お墓を建てるという気持ちもありません。そうなると必然的に納骨堂か共同の永代供養墓、あるいは樹木葬などが選択肢として思い浮かびます。納骨堂もいろいろあり、一人納骨するたびに費用が必要となるものもあります。考え抜いて当山を選ばれたようです。

相談される方の中には、自分だけが入るお墓や納骨堂を探しておられる方もあります。そして費用も抑えたいと思われているようです。当山も来年春には、お一人様で利用できる樹木葬を完成させたいと準備中です。

2017年11月27日月曜日

過去帖の役割

浄土真宗では位牌を用いず過去帳を仏壇に納めます。それぞれ歴史がありますので、どれも正しいと思います。過去帖の良いところは、一冊あればご先祖をすべて見ることができるという点です。位牌が一本三万円以上するのに対し一冊で二千円ほどで済むので、経済的にも優しい仕組みです。永く続いているお家ですと仏壇に入り切らないほど位牌が並ぶこともありますが、過去帖は場所を取りません。
他宗から変わっていらっしゃった方の過去帖を作っています。享年が書いてないものや、俗名が書いてな無いものもありますので、調べるのが大変ですが、最低限亡くなられた日にちが残っていますので、それを手掛かりに戸籍を調べます。ただ江戸時代のものは手掛かりがないので不完全な記録となります。
本来は、家に残す過去帖はお寺にある過去帖から当家のものだけを抜き出したものです。ですからお寺にある過去帖と同じものです。ところがお寺の過去帖が火事で残っていなかったり、家人が勝手に書いた過去帖であったりすると、信憑性に問題が残ります。
いま作業の最中ですが、過去帖だけでも当家の歴史が伝わってきます。記録を残すことは大切なことだと実感しています。
 

2017年11月26日日曜日

ポケモン騒ぎあれこれ



砂丘イベントして行われたポケモンgo鳥取砂丘が終わりました。この3日間で感じたことを書いておきます。鳥取は全国規模の大会があったりするとすぐに宿泊が足りなくなり、吉岡温泉や岩井温泉、羽合温泉まで手を広げて宿泊を確保します。それでも二千人くらいが限界で、今回のように数万人が押し寄せることになるとお手上げ状態になります。

鳥取県の読みは三日間で一万人程度だったようですが、実際は五万人に近いのではないでしょうか。五倍も読み違えると大変なことになります。

私は初日にタクシーを呼ぶことがあったのですが、一番空いているタクシー会社で1時間待ちでした。急ぐことだったので諦めました。お寺のあるこの狭い職人町でさえ人がうろうろでした。10人以上が徒党を組んでうろつくことはありませんので、異様な風景でした。

今日法要に広島から来られましたが、列車もすごい込み具合だったようです。座席が隣であった男の子は熊本からポケモンのために来たそうです。日帰りだそうですが、驚きです。また列車には中国人もいたそうです。座る席がなく床に直接座っていたそうですが、ポケモンは今でも世界的な現象です。

ポケモンブームは終わったと思っていたのですが、そうではありませんでした。今のところ事故や大きなトラブルは聞いていませんのでホッとしていますが、ながらスマホは危険です。安全を確認して立ち止まって操作するようにしましょうね。
 

2017年11月25日土曜日

護持会運営委員会を開きました

今年度3回目の運営委員会でした。今回の議題は二つです。一つは養源寺樹木葬の展開について、二つ目は新しく門徒になられた方のための研修会の開催についてです。養源寺には、納骨できる場所として墓・納骨壇・地階祖壇の三つがありますが、最近の傾向として樹木葬や合同墓の要望があります。養源寺には樹木葬や合同墓がありませんので、そういう要望に応えるため、お墓形式の樹木葬を考案して見ました。

構想としては一年半になりますが、今までなかなか形になりませんでした。ところが三か月ほど前に新たな考えがひらめき、イメージ図を作りそれを石屋さんに頼んで設計していただき、墓碑の見本も作っていただいてここまでたどり着きました。

この構想に関しては運営委員の皆さんも好感度でしたので、明日から具体化を進めて行きます。すべてが頭の中の発想でしたので、すでにあるもののマネではありません。成功するか失敗するかはわかりませんが、失敗しても致命傷にはなりません。またこれで明日から頑張れる目標が出来ました。ありがたいことです。

2017年11月24日金曜日

男性中心社会の教育


 

伊藤詩織さんのレイプ被害については、以前に少し書きましたが、何故レイプ被害者は泣き寝入りするのかという実態を考えた場合に、日本は男社会であるということが大きく関係していると思います。そのもとを考えて見るのに、この女性寶鑑は有用だと思います。

この本には女性の結婚適齢期は21歳から23歳と書かれていますが、他方で戸主の承認を経ずに結婚できるのは25歳以上という法律上の規定があると書かれています。25歳以上になれば自由結婚が認められると書いてあります。しかしこれは媒酌結婚に反抗する新しい思想であり、恋愛は喜ぶべき結果をもたらすとは限らないと批判的に書かれています。

また、男性の誘惑に関しては、誘惑されやすい第一条件として、心にスキがあることは言うまでもありませんが、それよりもその挙動や服装が最も重要であるのが当然だと書かれています。その人の髪の結い方や着物の選び方やあるいは歩き方などによって、その人に心の用意があるかないかが一見してわかるものだとも書かれています。
この書き方だと誘惑する方に問題があるのではなく、誘惑される方に心のスキがあるからだという理屈になります。そのほかにも、男子優位の考え方があちこちに散らばっています。私は少なくとも、こういう教育を受けた女性に育てられました。本当の意味で男女共同参画になるのは、団塊の世代が死に絶えなくてはならないかも知れませんね。

2017年11月23日木曜日

女性寶鑑を読む

押入れを掃除していたら「女性寶鑑」という本が出て来ました。昭和13年版ですから、母が16歳くらいの時に使っていたものです。これを見ると戦前どのような教育がされていたかが手に取るようにわかります。おそらく当時の日本人女性が花嫁修業の本としてすべて持たされていたのではないでしょうか。

著者は前波仲子という方ですが、調べて見ますとどうも男性のようです。次のように紹介されています。明治文化の熟る頃生れ、鹿兒島中學・三高中退の上、東京商科大學を卒ゆ。銀座松屋宣傳課長・婦人世界主筆を經て、目下は經濟・女性の著述と講演。全國に足跡いたらざる無し。

全部で830ページにも及ぶ本で、大項目だけ見ても多岐にわたっているのがわかります。第一編新時代の社交、第二編清らかな処女時代、第三編結婚準備の花嫁学問、第四編新時代の夫婦学、第五編今日の妊娠と安産、第六編新しい育児、第七編家庭生活の合理化、第八編滋養・味覚に富む料理、第九編新時代衣服裁縫編物、第十篇手軽に出来る衣服整理の秘訣、第十一編住みよい住宅・便利な台所、第十二編近代色美容、第十三編新版家政学、第十四編小児病一切の手当・予防秘訣、第十五編現代職業婦人万華鏡、第十六編近代女性の趣味、第十七編非常時と婦人の活動、付録家庭便利寶典
これを見ると読んでみたくなるでしょう。明日は少しだけ紹介します。

2017年11月22日水曜日

僧侶もライフプランナーに

午後から二人の女性が相談に見えました。一人は付き添いのお友達です。最終的には自分のお墓をどうするかという問題でした。そこに行きつくまでに、いろいろなお話しをしたのですが、相続の問題については、うろ覚えのところがあり、あらためて勉強しました。相続順位があることは知っていましたが、配偶者には順位がなく、どのような場合でも相続出来ます。法定相続人の相続順位は第一位が子供です。第二位が親です。そして第三位が兄弟です。例えば夫が亡くなった場合で、子供がいない場合は、妻が全部もらえるか?という場合ですが、相続順位一位がない場合には、第二位に移ります。第二位がいない場合は、第三位に移ります。従って亡くなった方に兄弟姉妹がいる場合は、1/4は兄弟姉妹でもらう権利があります。配偶者は75%もらうことになります。
配偶者の配分率は、第一順位と分ける場合は1/2、第二順位と分ける場合は2/3、第三順と分ける場合は3/4となります。もらうべき子供が死亡している場合は代襲相続と言って孫に権利が移りますし、もらうべき兄弟姉妹がいない場合は、甥姪に権利が移ります。
法定相続の場合はここまでで終わりますが、遺言がある場合は遺留分の問題が出て来ます。ただし兄弟姉妹には遺留分はありません。
お寺で相談を受けますと、税や相続にまで話しが及ぶことがあります。僧侶も税や相続に関してはしっかり勉強しておく必要があることがわかりました。


2017年11月21日火曜日

60歳までに亡くなる確率

お悔み欄を見ていると、長生きだなーと思える人がいる反面、60代までに亡くなる方があるのが気になります。私は昭和24年生まれの団塊の世代です。来年には高校卒業50周年記念の同窓会を行いますが、実は古希の同窓会なんです。みんなが古希という言葉を嫌って、50周年になりました。
60歳の時にアラ還同窓会を行いましたが、わがクラスは50人のうち物故者が5人もいました。全部男性です。確率で言うと10%にもなるので、こんなに亡くなるものかと恐怖を感じました。今年の集計では6人になっていました。この9年間で一人亡くなったことになります。
全クラスで見るとせいぜい一人か二人で、多くても三人でしたので、五人は多すぎると思いました。気になったので60歳までに亡くなる確率がどれくらいのものか調べて見ました。
Yahoo知恵袋で調べてみた結果、60歳までに亡くなる確率は、3.4%でした。やはり10%というのは高すぎました。3.4%というのはビッグデータの平均値ですので、3倍程度の変動はあります。10%は上限に位置するものです。
 

将来の不安に備える

犬や猫をはじめ他の動物は将来を考えるということをしません。人間だけが明日のことを考えたり、将来のことを考えて不安になります。将来どうなるかということは、誰も予想出来ませんが、過去の経験やビッグデータを使って客観的な数値を予測することは出来ます。ただし自分のことになると客観的データはあてになりません。自分がこれからどうなるのかということは、いくらデータを積み重ねても納得できるものではありません。そういうところから、お寺へ足が向くようになる方もおられます。
今日お見えになったご門徒さんは、近年ご主人を亡くされ、二人のお嬢さんも嫁いでおられるということで、将来的に墓地をお寺に返したいという相談でした。子供たちが元気な間はお墓参りをしてくれると思うので、その後に安穏堂ですべてのお骨を管理して欲しいというものでした。安穏堂の利用は今からでも予約しておきたいということでした。
ご主人を亡くされ、子供は娘二人でいずれも他家に嫁いでいるという状況で、将来のことを考えると墓をどうするかという不安が出てきます。自分が元気な間は大丈夫と思っても、自分の命だから自分でコントロールできるというものでもありません。その不安を解消するため訪ねて来られたものでした。墓についてはこれで一安心ですが、話しを聞いてみると自分が亡き後、今の住宅をどうするか、他人に売るのか、リフォームして親族が住むのか、仏壇をどうするか、自分の葬儀はどうするかなど不安なことがたくさん出てきました。
これらについては、娘さんと相談しながら、今出来ることをひとつづつ解決していくしかないようですね。
 

2017年11月19日日曜日

ひもおとしのお勤め

長女の末っ子の「ひもおとし」の法要を勤めました。一般的には七五三ですが、山陰地方では「ひもおとし」としてお祝いします。七五三が女の子は三歳と七歳の時に、男の子は五歳の時にお祝いをするのに対し、「ひもおとし」は男女ともに満三歳でお祝いします。「ひもおとし」は漢字で書くと「紐落とし」となり、幼い頃は着物を体に固定するための腰紐のようなものを腰のあたりに縫い付けて、それを結んでいました。三歳くらいになると帯を結べるようになるため、それだけ成長したことを祝って行う行事です。神社にお参りすることが多いのですが、お寺でも出来ます。お寺でおこなうお祝いの行事として、生まれて初めてお寺にお参りするときにおこなう初参式、結婚式、成人式などがありますが、感謝の気持ちを仏さまやご先祖様に報告する行事ですから、入学・卒業・就職・還暦・古希など人生の節目にお参りされればいいと思いますよ。


2017年11月18日土曜日

護持会日帰り研修旅行

養源寺護持会は、念仏奉仕団や伝灯奉告法要への参加など、毎年一泊二日の旅行を続けていましたが、泊があると参加できない方もあり、今回は日帰りの研修旅行を実施しました。日帰りでなおかつ研修の要素を入れるとなると、選択肢が少なくなります。浄土真宗の教えは基本的に法然上人の教えと同じです。その法然上人が出生された岡山の地に浄土宗誕生寺があります。岡山県北部の久米南町というところにありますので、鳥取から約2時間で行けます。
今回は誕生寺のご住職のお話しを聞き、仏の前には万人は平等であるという法然上人の教えを確認することが出来ました。境内には本堂、阿弥陀堂、御影堂(みえいどう)など多くの建物がありますし、鎌倉大仏の小型版である阿弥陀如来坐像など銅像などもいくつか見えました。もう少し時間があれば単独で散策して見たいものです。
昼食は岡山プラザホテルで取りましたが、ここはライオンズクラブで何度か使ったことがあります。ここから10キロほどの距離ですが、市内の真ん中を通るため30分かかってRSKバラ園に到着しました。最盛期は過ぎている感じですが、バラにはこんなにたくさんの種類があるのかと思うほど、色とりどりでした。案内して下さる方も親切で、バラの切り花があたるガラポンをさせていただきました。10人くらいは当たったのではないでしょうか。それから予定にはなかったのですが、奈義町の山の駅の奥にある菩提寺大イチョウがライトアップされているというので、見に行って来ました。わずか1週間のライトアップの中で見る大イチョウは圧巻でした。





 
 

2017年11月17日金曜日

誕生日

フェイスブックでたくさんのおめでとうをいただきました。今日で68歳になりました。もう誕生日がうれしい年齢ではなくなりましたが、おめでとうと言われるとやっぱりうれしいです。

ただ、誕生日の誕という文字には、いい意味はありません。簡単にいうと「あざむく」「いつわる」「大うそをつく」ということです。人が生まれるのに、なぜこの文字を使ったかということですが、私は次のように理解しています。人が生きていくということは、他人を欺いたり、自分を偽ったり、嘘をつきながら生きてゆくということではないでしょうか。仏教ではこれを妄語といって、戒めの代表的なものです。

自分の人生を振り返っても、「あざむく」「いつわる」「大うそをつく」の繰り返しでした。

年を取ってからは飾ってもしょうがないことがわかって、少しは減りましたが、飽くまでも少しです。人というのは生きている限り、嘘をつき続けているのでしょうか。政治家の言うことにしても、相撲取りの言うことにしても嘘が混じっていることは見え見えです。悲しむべきことか、これが普通の姿なのかもう少し考えて見る必要がありそうです。
 

2017年11月16日木曜日

死にたいという相談

お坊さんが答えるhasunohaには、死にたいという相談が時々あります。過去に遡ると同じような相談もあり、過去の回答を見て欲しいと思うこともありますが、背景は人それぞれに違うのでどの相談にも真摯に対応する必要があります。
死にたいという気持ちに関わらず、人間の気持ちというのは絶えずゆれ動いています。あちらがいいかこちらがいいか迷うことはしょっちゅうで、はじめから最後まで同じ気持ちということはありません。少しの言葉で救われたり、より深く傷ついたりすることもあります。死にたいと云ってSNSに投稿する人も迷っていることには変わりありません。
死にたいという相談の背景には、死ぬほどつらいことがあるということですから、まずそれを聞いてあげることが大切です。修羅場をくぐった経験豊富な方が相談者であれば、その言葉で気が変わることもあると思います。
hasunohaの相談を見ると、死にたいというような緊急を要する事案には素早く多くの僧侶が回答しておられます。質問者の方がびっくりされるくらい回答数が多いのです。それで自分は一人ではないと思い生きる勇気を持った方もおられます。
死ぬほどつらい経験を乗り越えることで、同じような環境にある人を救うことが出来るかも知れません。人間に生まれる確率は、奇跡と言っていいくらいの確率です。学者によると三億円の宝くじが100万回連続で当たるくらいの確率だそうです。もう一度奇跡を信じて生きて見ましょう。
 

2017年11月15日水曜日

お寺のご縁物

「お寺に粗品があるの!」とびっくりされるかも知れませんが、養源寺にはお参りの方にお渡しする「ご縁物」があります。お参りされた方全員に必ずお渡しするということではありませんが、そうでなくとも例えば伝道用の冊子をお渡しするなど、どこかで縁を持って欲しいと思って何かをお渡ししています。
今あるご縁物は、線香、ファイバークロス、文庫本「おしゃか様からしんらん様へ」、子ども用仏教書「ブッダが先生」の4点ですが、今回新たに「爪楊枝携帯グッズ」が加わりました。爪楊枝を携帯するのは、ちょっと面倒ですがこのグッズならポケットにも鞄にも入れておけます。
いろんな会社から見本やカタログを送ってきます。ほとんど似たり寄ったりですが、たまに興味をひくものがあります。それが今回は爪楊枝携帯グッズだったというわけです。こんなのはもらったことがないと先ず評判はいいです。まあタダでもらうわけですから文句は言えないでしょう。
これからのお寺は、まず知っていただくことが大切です。そのためには「ご縁物」を準備しておくことも必要ではないでしょうか。
 


2017年11月14日火曜日

怒りとストレス

朝から日馬富士による暴力事件のニュースが飛び交いました。事件があったのは10月26日の鳥取巡業の前日の夜行われたモンゴル出身力士懇親会の席だったようです。こんなことで鳥取の名前が出るのは嫌ですね。貴ノ岩は鳥取城北高校の出身ですから、故郷に帰ったような気持ちだったかも知れません。城北高校の相撲部の監督は関取石浦の父親です。貴ノ岩以外にも逸ノ城や照ノ富士、石浦などが城北高校出身です。
まずこの事件を聞いてビール瓶で殴ったというのが驚きでした。ビール瓶は相当な破壊力がありますから凶器と同じだと思います。翌日の巡業場所では、元気な様子が映っていましたから、不可解です。病院に行ったのが約10日後というのもよくわかりません。
診断書は右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いなどとなっていたわけですから、さらに精密検査をする必要があるのではないかと思えます。いずれにしても横綱の暴力事件ということになれば、進退問題になることは避けられないと思います。
怒りは人間の持つ煩悩のなかでも三大煩悩に入るものです。訓練をすれば、怒りで前後の見境がつかなくなるのをある程度防ぐことは出来るのですが、これからは相撲でもメンタル面でのトレーニングが必要になるかも知れません。
怒りのコントロールが出来なければもっと重大な犯罪に結びつく可能性もあります。現代のようにストレス過剰な環境では、それを持ち越さず早めに解消しておくことが必要です。睡眠負債という言葉がクローズアップされましたが、ストレス負債ということもあるような気がします。溜め過ぎたストレスが今回のような形で爆発したのかも知れませんね。